今から 15ヶ月前、Evernote は「死んだユニコーン」と呼ばれたことがありました。 このような批判を受け、私たちは落胆するのではなく、それを挑戦として受け止めました。私はサンフランシスコで先週開催されたイベント (SaaStr Annual) で話した際に、キャッシュフローの黒字化に成功し、会社としても経営を自立させたことを発表しました。今後の必要資金を事業収益から賄うことが可能となり、これからも生産性が高まる新しいユーザ体験を実現するために投資してまいります。過去 1 年の間に、Evernote のユーザ数は 2 億人に到達し、有料版のユーザ数は倍増しました。さらに 3 PB(ペタバイト)におよぶデータを Google Cloud Platform へ移行し、Windows 版と iPhone・iPad 版の Evernote アプリを大幅にバージョンアップし、久しぶりに賞もいただけるようになりました。それでも私にとって一番の誇りは、これらの素晴らしいマイルストーンを一緒に達成した自分のチームです。
Evernote ほどの大きな規模のサービスを、正しい方向に向けるのは決して簡単ではありません。私たちは覚悟を決めて、雑音をシャットアウトし、生産性の向上というユーザに期待されていることに集中しなければいけませんでした。その過程で、多くのお客様から Evernote の素晴らしい活用事例について教えていただきました。物流管理会社の運営、レコード会社におけるプロダクション、アカデミック分野の調査研究など、本当に多岐にわたります。お客様からの励まし、Evernote コミュニティからの根強いサポート、そして常に全力を尽くしてくれるタフな社員たちのおかげでここまで来れました。
それでも、これはまだ始まりに過ぎません。50 億ものノートを整理そして同期できるサービスを構築するのは、とても大きなチャレンジでした。ユーザのみなさんの「思い出」や「アイデア」は、テキストや写真、音声、手書き文字などあらゆる形式で記録されており、必要なノートを自分が必要な時に取り出せるのが Evernote の強みです。そして次のステップとして、情報の「記録」から「活用」へと進化したサービスの提供を目指します。さらに、それを個々のユーザ単位ではなく、それぞれ違う方法で情報を整理しているユーザが何人も集まったチームという単位で考えてみると、さらに難しい問題になります。私たちは現在、この問題を解決することに注力しています。これまでも Evernote の方向性に関して、ユーザのみなさんにメッセージを発信してきました。今後も良いニュースをお届けしていきたいと思いますので、引き続きご期待ください。
Evernote CEO
クリス・オニール
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