使い方と事例

日本法人人事担当・成井 莉枝の Evernote 活用法

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これまで Evernote 日本語版ブログでは、たくさんのユーザの方に Evernote の活用方法を伺ってきました。では、そんな Evernote 日本法人で働く社員自身は、どんな風に Evernote を使っているのでしょうか。今回は人事担当・成井 莉枝の活用法をご紹介します。

人事に関する情報も Evernote Business で管理

――本日はよろしくお願いします。成井さんは People Operations (ピープルオペレーションズ)、つまり人事担当として Evernote 日本法人で勤務されていますよね。このブログでは過去に Evernote 社員の活用法を何度かご紹介しましたが、人事のような部門でも Evernote を使用されるのですか?
成井:はい。使用していますよ。並行して、Evernote 以外にも人事用の専門的なシステムもいくつか使用しています。

――では具体的にどういった使い方をされているのか教えていただけますか。

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成井:Evernote では世界中のオフィスで Evernote Business を使用していますが、その中で各国の人事部が使っているノートブックがあります。「Evernote Employee Navigator」というもので、ここに Evernote の人事に関するあらゆる情報が入っているのです。重要なものについては、Evernote for Windows の最新版に搭載されている色分け機能を使って、より見やすくなるようにしています。

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――人事部に関する情報というと?

成井:たとえば社内のポリシーや福利厚生などについて書かれたノートは世界中の社員全員が参照できるよう共有されています。情報が更新されたらノートを書き換えたり追加したりすれば OK で、全員にメールを流したりする必要がありません。ちょっとしたアップデートでしたらいちいち告知もしませんね。

――必要なときに必要な人が参照すればいいのは便利ですね。人事部に毎回確認しなくて済むのでその分の時間コストが削減できそうです。

成井:世界各国のオフィスで参照するノートブックもあれば、「JP Internal」という日本オフィスだけで共有するノートブックもあります。ここにはランチの運用ルールとか、ミーティングルームの予約方法とか、他のオフィスと共有するほどではないローカルの情報が入っています。

――なるほど。逆に福利厚生はグローバル情報なんですね。

成井:福利厚生はグローバルで共有することで、他の国がどうしているのかを参考にすることができるんですよ。私は日本を含むアジア太平洋地域の人事を担当しており、他国のスタッフが更新するノートを見ているので、お互いに話さなくても情報共有できるんです。

Evernote のメリットは検索性の高さと一つのノートにまとめられる柔軟性

――ここまでは Evernote 社員なら誰でも見ることができるノートブックでしたが、人事の情報にはかなり機密性の高いものもありますよね。

成井:はい。機密性の高い情報については専用のノートブックがあり、これらはアクセス権限が厳しく制限されていて、人事担当者とマネージャー職以外には非公開となっています

――権限付けの自由度の高さについては Evernote Business ならではですよね。

成井:そうですね。社員全員が必ず参加しなければいけないノートブックもあれば、参加してもしなくてもいいノートブックもありますし、参加どころか存在すら知られていないノートブックもあります。

――人事部だけが参照するノートにはどのようなものがあるのでしょう。

成井:たとえば入社した人や退職者が出たときの手続きや、他国のオフィスから転勤で人が来たときの手続きの書類などをまとめて入れています。中にはごく稀にしか使わない書類や手続きもあり、それをずっと覚えておくことはできないので、手順書として残しておけば便利です。日本オフィスにも海外から来た社員がいますが、彼らの入国に関する手続きから住居探しまで、必要な手順と書類はすべてここに入っているんです。

――社員で共有するノートブックについては他にどのようなものがありますか?

成井:たとえば Evernote Academy というノートブックがあります。これは社内のトレーニングプログラムやアクティビティなどクラスの情報を入れているノートブックで、世界各国のオフィスと共有しています。

――アカデミーというと、研修のようなもの?

成井:日本でいう研修やサークル活動とは違いますね。例えるならカルチャースクールがもっとも近いニュアンスでしょうか。外部から先生を呼んで何かするのではなく、社内で詳しい者が教えるという感じです。海外オフィスで実施したクラスのビデオや録音ファイルなどもアップされるので、それを見たり聞いたりもします。

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――通常の企業ではこうした情報をフォルダとファイルで整理して管理しますよね。Evernote ならではのメリットをどこに感じますか?

成井:やはり一番は検索性の高さです。キーワードで検索すれば、該当するノートやノートブックが一気に出てきますし、サムネイルが並ぶのでビジュアルでパッと探せるのも便利です。たとえば在留資格に関する申請を探したいときは「在留資格」で検索し、ほしいファイルが Excel なのであればサムネイルから緑色の Excel のアイコンだけをザーッと見ていけばいいのです。

――たしかにサムネイルは便利です。ノート内に画像があればそれがサムネイルになりますし。

成井:画像やテキスト、音声、PDF などがまとめて一つのノートに入るのも Evernote のメリットですね。フォルダでも整理はできるでしょうけど、別の種類のファイルを社員名などのくくりでまとめようとすると、どうしてもフォルダにしないといけません。フォルダの中にさらにフォルダを作って……とやっているうちに階層はどんどん深くなって後から情報を探しにくくなってしまいます。人事に関する申請書類にはいろいろなフォーマットのものがあるので、それを一つにまとめられるメリットは大きいのです。

お店情報の検索や社会人学習の効率を Evernote でアップ

――ありがとうございます。最後にプライベートでの使い方もぜひ教えてください。

成井:プライベートではまずカフェ巡りが趣味なので、行きたいカフェ情報を Web クリッパーを使って入れています。好きな芸能人の Instagram を見て、チェックインやタグづけされたお店をウェブで確認した後、クリップしています。そのときに「○○さんが差し入れにしていたと紹介」などメモを残しておくと検索するときに便利ですよ。

――どう便利なのですか?

成井:そういう記憶って曖昧になることが多いので、キーワードは多い方がいいんです。たとえば「○○さんが紹介していた代官山のお菓子ってなんだっけなー」というときに「○○ 代官山」とかで検索できるようにしておきたいんですよ。Instagram でお店や商品の情報を得ることは多いと思いますが、Like しただけだと後から検索に生かせませんから。

――なるほど、Instagram で得た情報を Evernote で検索できるようにしておくという合わせ技は便利そうですね。

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成井:あと、お店情報とは別に「旅行」ノートブックもあって、出張の情報やプライベートでの旅行の情報をまとめています。このノートブックはオフラインにしておき、万が一現地で Wi-Fi が使えなかったり、SIM が使えなかったりしたときでも参照できるようにしていますね。

――オフラインノートブックにしておくのがポイントですね。

成井:もう一つ、私は大学院の社会人向けクラスで人事や法務を学んでいるのですが、そこで使う資料などを STUDY ノートブックに入れています。たとえば法律は暗記科目のように思われがちですが、暗記するだけではダメ。実際には法律をどう解釈するかという”解釈論”なんですよ。法令や判例の詳細を記憶するのは Evernote に任せることで、自分はもっと実践的な解釈に集中できるんです。具体的には先生から出された課題をもとに裁判所のページを参照して判例をクリップ、次の授業時には必要な情報を検索で用意しておき、ノートをとったりレポートを書いたりするのもすべて Evernote で行っています。こうすると授業に関する情報が自然と一つのノートブックに集約されていくのです。

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――Evernote を使うことで勉強の効率も上がりそうですね。

成井:語学の学習にも使っています。習った表現をメモしたり、配られたプリントは Evernote Scannable で書き込みごとスキャンして保存しています。とにかく入れておいて、後から検索できるようにしておくと便利ですよ。

――ありがとうございました。

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