生産性を高めることは、誰にとっても人生に欠かせないスキルのひとつです。しかし、テクノロジーの発達した現代にあっては、コンピュータを起動するだけでも、気が散る要素が山ほどあります。さらに在宅ワークやハイブリッドワークが当たり前となったことで、この傾向はますます顕著になりました。仕事の時間とプライベートの時間が複雑に入り組んでいる毎日では、自分から意識しないとなかなか集中力を維持できません。
もしあなたが十分に生産性が発揮できていないと感じていたり、日々の作業をもっと効率アップしたいと考えているなら、自分自身のルーティンを客観的に見直すところから始めましょう。自分の非生産的な習慣に気づき、それを変えようと意識することが大切です。以下では、自分でも気づかないうちに生産性を下げてしまう 3 つの習慣をご紹介します。
1. マルチタスキング vs スイッチタスキング
マルチタスキングは悪いことではありません。人によってはマルチタスキングで生産性が大いに向上します。ただ、マルチタスキングを成功させるには、意識的に行う必要があります。
また、本当のマルチタスキングと、単なるスイッチタスキング (英語記事) を区別することも重要です。マルチタスキングで行えるのは、通常何も考えなくてもできるような反復的なタスクです。たとえば、テレビを見ながらセーターを編むといった具合です。あるいは、一つのタスクに行き詰まった際に一時的に他のタスクに取り組むというマルチタスキングのやり方もあります。たとえば、執筆をしていて筆が止まってしまったら、洗濯をして頭をすっきりさせたりするのがこれに当たります。
一方のスイッチタスキングとは、電話で話をしながら本を読もうとするなど、2 つのことを同時に進めようとすることを意味します。2 つの物事の間を行ったり来たりして、瞬間的に頭を切り替える必要があるため、疲れやすく集中力が途切れがちになるのです。このことは、科学的にも実証されており (英語記事)、1 つのことだけに集中した場合よりも、それぞれのタスクの完了に時間がかかることがわかっています。
自分がスイッチタスキングをしていることに気付いたら、その習慣を止めましょう。1 つのことだけに集中するか、生産的なマルチタスキングを行うほうがずっと効率的です。
使いこなしのヒント: スイッチタスキングを防ぎ、生産性を高めるためにおすすめしたいのが、ToDo リストの作成です。ただ、ToDo リストもうまく整理しないと、優先順位がおかしくなったり、タスクを詰め込みすぎたりしてしまいます。ですから、 Evernote のタスク機能を使って、やるべきタスクと関連情報を記載したノートをわかりやすく管理しましょう。期限を忘れないようにリマインダーを設定したり、重要なタスクにはフラグを付けたりすれば、抜け漏れもなくなります。
2. すべての情報を記憶に頼る
普段は理路整然と考えられる人でも、忙しいときには迷ったり忘れたりしてしまうもの。すべての情報を脳の記憶に頼るのには無理があり、覚えることが多くなればなるほど、重要なことを忘れてしまうリスクは高まります。
日時やスケジュールといった大切な情報を忘れてしまったら、当然ながら日々の仕事や生活に大きな支障が生じます。詳細を覚えておこうとする労力とストレスは計り知れず、それだけで生産性に悪影響があります。
使いこなしのヒント: 何もかも頭で覚えておこうとしないで、Evernote を使って、デバイスの中に「第 2 の脳」を作りましょう。Evernote に情報を集約しておけば、他のデバイスから確認したり、他のアプリと接続したりするのも簡単です。思いついたことを書き留めるクセがつけば、覚えておくことに労力を使わずに済むので、本当に大切なことに集中できます。
3. システム化していない
個人の生産性を高めるためには、毎日の生活を「システム」だと考えてみましょう。システムのさまざまな面は互いに関連し合い、影響を与え合っています。たとえば、収入を得るために働き、その収入で趣味のものを購入したりしますよね。生産性を高めるということは、こうしたすべての面の調和を取ることに他なりません。
これは「システムズ・シンキング」と呼ばれるアプローチで、状況をいくつかの要素に分解して、それがどのように影響し合っているかを理解した上で、解決先を考えるというものです。たとえば、週に 2 回ジムに行っていて、同じく週に 2 回食料品の買い出しに出かけているとしたら、ジムの帰りに買い出しへ行くようにすれば、別々に行うよりも、時間も、労力も、交通費も節約できます。
システムを意識して家事や生活を整理することは、生産性向上への第一歩です。自分に合った生産性メソッドを使って、タスク、スケジュール、カレンダー、リマインダーを Evernote で管理して、毎日の中で効率化できるところを可視化しましょう。
生産性を高める鍵
個人の生産性を高めるためには、悪い習慣を止め、良い習慣を構築することが近道です。どんなに複雑なシステムやたくさんの便利なアプリを使っても、悪い習慣を続けていては生産性は上がりません。一度、自分の行動や傾向をじっくり見直さないかぎり、同じ過ちを繰り返してしまうからです。
Evernote は、スケジュール、リマインダー、カレンダーをシンプルかつ合理的に管理できるだけでなく、悪習慣を特定して、良い習慣を構築・維持するのにも役立ちます。うまく活用して、集中力を妨げる悪習慣を排除し、充実した毎日を送りましょう!