これまで「仕事」は会社ですることが当たり前でした。しかし、ビジネス環境の変化や、生活スタイルの多様化に合わせて、仕事をする「場所」もまた、多様化が進んでいます。
テレワークが行なわれている「場所」はこれまで、外出先やコワーキングスペース等が一般的でしたが、国の2018年度統計によればこの 2 年間で「自宅」の割合が 22 %から 36 %へと大幅に上昇しています。
しかし、「インターネットとノート PC があればどこでもできる」という仕事が増えてはいるものの、会社と自宅で作業効率の違いを感じたり、時間があってもなかなか思い通りに作業が進まなかったりと、難しさを感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、会社と自宅の「二拠点」で、仕事を効率的に行うためのヒントをご紹介します。
時間を知る
自宅で仕事をしているとき、通勤時間もなく、作業中に横やりが入ることもないのに、気が付いたら時間だけが過ぎていて「あれ、今日は何をやっていたんだろう…」と感じることはありませんか。
会社では、仕事の始まりと終わりの時間が決まっており、定時を過ぎれば残業時間もカウントされるので、仕事の成果は「どれだけやったか」という時間の量によって管理されている側面があります。
一方、自宅で仕事をする場合、始業・終業や休憩時間は比較的自由だったり、仕事とプライベートの境界線もあいまいだったりするため、時間による管理は難しくなります。仕事の成果は「何をやったか」という内容の質が求められるようになります。
P.F. ドラッカーは著書・経営者の条件のなかで「汝の時間を知れ」と述べています。まずは「何の仕事に、どれくらい時間をかけたか」を記録することから始めてみましょう。
Evernote を使って、実際にやった作業の記録を残しましょう。Evernote なら簡単な操作で表を作成することができるので、見やすい形で記録を残すことができます。

もしくは、Evernote が提供するテンプレートの中からデイリープランナーを選択すれば、最初から時間表の入った状態でノートを作成することも可能です。
ポイントは、常に Evernote を立ち上げておき、作業をしながら記録を付けていくこと。後からまとめて記録しようとすると、何をやっていたのか思い出すのは意外と難しいものです。
また、作業を始める時点で「今からやる作業」をメモしておくと、「今はこの作業をしているんだ」という意識が生まれ、より目の前の仕事に集中がしやすくなります。
最適な場所で、最適な仕事をする
Web 会議システムが普及し、会社と自宅とを結んで会議を行うことも簡単にできるようになりました。
しかし、通信環境によっては声が聞き取りづらい、ホワイトボードなどを共有しづらい、人数が多くなると発言者が偏るなど、使い方が難しい面もあります。
逆に会社では、作業中に上司から仕事を依頼されたり、同僚から相談を受けたりと、なかなか自分の仕事に集中できないこともあります。
会社と自宅、どちらでも仕事ができるとは言っても、「仕事の種類」によって、それを行うのに最適な場所は異なります。
会議はオンラインではなく、なるべく出社日にまとめて行う、在宅の日は企画を考えるような「集中力が必要となる作業」に充てるなど、場所に応じて効率的に仕事ができるよう、スケジュールを組みましょう。
もし、在宅中にオンラインで会議を行う場合は、Web 会議システムの「画面共有」機能を使って、議事録を写しながら会議をするのがおすすめ。ホワイトボードに板書をする代わりに使え、オンラインであっても議論がまとまりやすくなります。
Evernote で議事録をとっておけば、ノートの共有機能を使って、会議の終了後に参加者と共有することも簡単です。

先ほどもご紹介したテンプレートには、ミーティングの議事録や会議のアジェンダも用意されています。これらを活用すれば、素早く議事録を撮り始めることができます。
情報の管理の仕方を見直す
PC で作業途中のファイルを一時的に保存しておきたいとき、皆さんはどこに保存していますか。
自宅で仕事をする場合、会社から貸与されたノート PC を持ち運ぶケースが多いと思いますが、盗難や紛失には十分な注意が必要です。また、持ち運ぶ頻度が増えることにより、故障が起こりやすくなるリスクも考慮した方が良いかも知れません。
「大事なファイルがノート PC のデスクトップに保存されていて、いざというときに復旧できなかった」ということにならないよう、テレワークでは PC の本体にデータを残さず、会社のファイルサーバーやクラウドストレージなどの「オンライン上」にファイルを保存し、作業をする方が良いでしょう。
Evernote なら、オンライン上での作業も効率良く行うことができます。ポイントは、ファイルと一緒に「今、どこまで作業が進んでいるのか」をメモしておくことです。
テレワークの場合、「会社で途中になってしまった仕事を、続きは自宅で行う(または、その逆)」ということも多くあります。
Evernote はノート上にファイルを添付して保存ができるので、作成途中のファイルとともに「どこまで進んでいるのか」をメモしておくことも簡単です。

働く「場所」が多様化したことで、生活スタイルに合わせた柔軟な働き方ができるようになってきました。一方で、場所を問わず集中して仕事に取り組むための工夫もまた、必要になってきているのではないでしょうか。
皆さんがどこであっても「自分が取り組むべき仕事」に集中できるよう、Evernote をぜひご活用ください。