成功する企業はみな、チームメンバー全員の多様なスキルや専門知識を基礎として築かれています。従業員はみんな、個人での作業中も複数メンバーで協業中も、新しい情報やノウハウ、知識を手にしているものです。
Evernote では数年にわたり、みなさんのプライベートおよびビジネスにおいて重要な情報すべてを収集し、記憶するお手伝いをしてきました。実は、Evernote のアクティブ・ユーザの3分の2が仕事での生産性を高めるために Evernote を活用しているのですが、これまでの Evernote は主に「個人」を手助けすることがメインでした。そこで本日お知らせするのは、個人だけでなく、会社組織全体の知識を蓄積できるツール、Evernote Business の登場です。
Evernote Business の核となる部分はあくまでもこれまでの Evernote です。世界中で何千万人にも使われている Evernote サービスをさらにアップグレードしました。多くの強力な新機能を追加したことで、スモールビジネスや大きな組織内の小人数チームに最適な Evernote Business に進化したのです。
主な概念
Evernote Business は「知識の蓄積」と「知識の発見」という2つの主要な概念に基づいて設計されています。以下にご説明します。
知識の蓄積
日常生活の中で記録したい情報は多岐にわたります。打ち合わせのメモや表計算、ToDo リストや Web リサーチ、プレゼン、デザインモックアップなど。だからこそ Evernote はビジネス用途にぴったりです。何でも取り込んで、後で確実に見つけられる保管庫となります。容量の心配をしなくて済むよう、 Evernote Business に参加するとユーザのアカウントは Business プレミアムにアップグレードされ、個人のノートブックに毎月 2GB まで新コンテンツを作成できるようになります。さらに同僚と共有できるアップロード容量が、ビジネスユーザ 1名につき毎月 2GB分 企業のビジネスノートブックに追加されます。これらを合わせると、通常の Evernote プレミアムの 4倍の容量になりますので、心配をせずに大いに活用していただけます。
- ビジネスノートブック
ユーザが Evernote Business に参加すると、個人のノートブックだけでなく、ビジネスノートブックも作成できるようになります。ビジネスノートブックに保存された内容は、会社全体の共有知識となります。同僚とビジネスノートブックを共有するには、ビジネスライブラリ(詳細は下記)にビジネスノートブックを公開。するとノートブックが管理者にも共有・編集できるようになります。 - 個人ノートブック
ユーザはもちろん、完全にプライベートで個人にしかアクセスできない、個人ノートブックも作成できます。もしも個人アカウントで Evernote Business に参加しても、それまでの個人ノートブックは全て個人のもののままです。Evernote Business では、ビジネスノートブックと個人ノートブックの間を、簡単に行き来できるようになります。重要なポイントは、管理者は各ユーザのアカウント内にあるビジネスノートブックにはアクセスできますが、個人のノートブックを見たりアクセスしたりすることは一切できない点です。ユーザが組織を離れた際も、個人のノートブックはユーザのものなのでユーザと共に去りますが、ビジネスノートブックだけはそのまま残ります。
- ビジネスライブラリ
ビジネスノートブックは、より効率の良い職場を作り出すための第一ステップです。第二ステップは、これらのノートブック内の情報を利用し、チームメンバー全員の知性が向上すること。そこでビジネスライブラリが役立ちます。ビジネスライブラリは、会社内の誰もが使える、ビジネスノートブックを一元に管理する場所です。例えば当社 Evernote 社内のビジネスライブラリには、重要な社内ルールの書類からデザイン素材、スキャンしたお客様の名刺、ホワイトボードの画像やメディアで取り上げられた記録などが保存されています。ビジネスライブラリには、従業員なら誰でもビジネスノートブックを公開できます。管理者はビジネスライブラリの管理権限を持ち、特にみんなに見てもらいたいノートブックをおすすめ設定し、目立たせることも可能です。
知識の発見
ビジネスノートブックとビジネスライブラリを使うと、チーム内で蓄積された知識に全員がアクセスできるようになります。そしてこれに加え、さらに知識発見の仕組みも取り入れました。以下に、ユーザがチームの知識を見つけるきっかけになる4つの方法をご紹介します。
- ビジネスライブラリ閲覧
一番気軽に見つける方法は、ビジネスライブラリを開いてノートブックを閲覧する方法。気になったノートブックがあれば「参加」できます。ビジネスノートブックに参加すると、自分のノートブック一覧に表示されるようになります。Mac、Windows では、ビジネスノートブックはわかりやすくグレーで表示されます。Windows では、個人のノートブックの下にビジネスノートブックが表示されます。従業員が Evernote Business にはじめて参加登録すると、まずは会社の管理者に幾つかのおすすめノートブックを勧められます。また、参加するプロジェクトのノートブックへの参加により、過去の全ての資料や情報を閲覧できます。このように必要な情報にいつでもアクセスできることにより、従業員の仕事の生産性が伸びることが期待できます。
- 検索
個人のアカウントで検索を行っても、参加した会社のビジネスノートブックからの結果も同時に表示されます。これにより、自分の興味ある内容について、他の人が集めた情報も見ることが可能です。思わぬ発見があるかもしれません。 - 関連ノート
ここからは一歩進んだ方法になります。Evernote for Mac 最新版(他のプラットフォームも近日対応予定)では、入力し始めるかノートを閲覧すると、ノート部分の下部に「関連ノート」が表示されます。これらのノートは、自分のアカウントか同僚のビジネスノートブックから見つかった、文字通り、関連すると思われるノートです。チームメンバーが知っている有用な関連情報を思いがけず発見することができるようになりました。 - Web 検索
Web クリッパーおよび Clearly もアップデートし、Evernote Business に対応しました。Web 検索を行うと、自分のアカウントおよびチームの知識からの関連結果が Google や Bing、Yahoo! 他の検索エンジン結果と並んで表示されます。この機能を使えば、既に他の人が持っている情報を調べ直す必要がなくなり、貴重な時間を節約できます。思いがけない形の知識の共有が図れることになります。
これらのパワフルな機能は、ビジネスノートブックの作成・参加によって使うことができます。
管理者の特典
個人ユーザにフォーカスするという Evernote の視点は、これからもずっと変わりません。我々の目標は、ユーザに愛される美しいアプリと経験を開発することです。Evernote Business ではさらに、企業側の、管理者のみなさんにとっても優れた使い心地を提供したいと考えました。
- 簡単な導入
Evernote Business の会社での登録作業は、ほんの数分で完了する簡単なものです。また、公開時点で Mac、Windows、Web、iPhone、iPad、Android、Android タブレットに対応するなど、Evernote Business は、今日の多様なデバイス環境にとても適しています。これらのプラットフォームのデータはすべて同期されるので、チーム内でどんなデバイスを使っていようと、Evernote Business をご利用いただけます。 - 迅速なセットアップ
管理者はメンバーの参加方法は2つあります。Evernote Business アカウントに個々のチームメンバーを招待するか、ドメイン自動承認を設定するかの選択肢です。ドメイン登録をすると、会社のメールアドレスから登録した人は、自動的にビジネスアカウントに追加されて簡単です。 - 管理コンソール
管理者は管理コンソールを使い、会社の Evernote Business 運営状況を確認できます。ユーザやビジネスノートブック、ビジネスライブラリなどの管理が行え、ユーザ数上限の設定やお支払いに関する設定も変更可能です。 - ビジネス専用優先サポート
Evernote Business 管理者には、最優先のサポートを提供いたします。サポートリクエストはすべて、カスタマーサポートチームが 翌日まで(月曜〜金曜)に返答いたします。ユーザ数が10人以上の会社の管理者のみなさんはさらに、カスタマーサポートチームからの電話サポートをリクエストすることも可能です。
料金と対応地域
本日より Evernote Business はアメリカ、日本、英国、カナダ、スイス、ドイツ、フランスの7ヶ国でご利用いただけます。ご利用料金はユーザ1人につき月額 900円で、企業の管理者は、クレジットカードか、年払いの請求書でのお支払い方法を選べます。
Evernote Business が利用可能な、Evernote の Windows版クライアント、Mac 版クライアントは次のリンクからダウンロードいただけます。Mac App Store でのアップデートはまもなく提供開始となります。
便利な関連情報ページ
Evernote Business の様々な面に関する情報を説明したページをご用意しましたので、合わせてご覧ください。
- Evernote Business サイト
- Evernote Business 使い方ガイド
- セキュリティとプライバシー概要
- Evernote Business よくある質問 (FAQ)
- 管理者向け FAQ
- ユーザ向け FAQ
今後の予定
Evernote Business をお届けすることができ、とても嬉しく思います。みなさんのご意見・ご感想をお待ちしております。
ユーザのみなさんからは何年もの間、ビジネスに適した Evernote へのご要望を多くいただいていました。面白いことに、それは私たちが社内で求めていたものと同じだったのです。この度、みなさんの問題を解決するいいスタートを切れたと思っています。Evernote Business を利用することによって、Evernote 社内でも、知識の蓄積や共有の方法が完全に変わったことを実感しています。みなさんにとっても、そうなることを期待しています。
※ 本記事は 英語版ブログ記事 の翻訳です。