お知らせ

Evernote 日本語版 2周年記念 User Meetupレポート後編

3月3日、Evernote 日本語版がリリースされてから2周年を迎えました。

その前夜祭として、2周年の前日(3月2日)に User Meetup を開催しました。その中で 3 名のパワーユーザをお迎えしてのトークセッションを行いました。レポート後編となる本記事では、その模様をご紹介します。

堀正岳さんのEvernote活用法

お一人目は、ブログ「Lifehacking.jp」を運営されている堀正岳さん。これまでに数多くのEvernoteに関する記事の他、書籍「Evernoteハンドブック」も執筆されています。

堀さんはまず、Evernote 登場以前と以後の変化について、

「Evernote がなかった頃、集めた情報はどんどん増え続けて(PC内を)埋め尽くしていました。よくこんな時代を生き抜いたなと思います(笑)。それが Evernote 以後は、情報をただ投げ込めばよくなりました」

と、Evernote の登場で情報の整理の仕方が変わったと述べ、さらに「Evernote が登場したことで我々の脳は、記憶できないと思っていたことさえも記憶できるようになったのです」と、Evernote によって起きた脳の変化について説明しました。

掘さんはこうした体験から、他のユーザーの「Evernote があって良かった!」と思った瞬間についても知りたいと思い、ブログで募集。その結果、次のような体験談が届いたそうです。

  • 自転車の防犯登録ナンバーの記録
  • パブでパスポートの画像を Evernote で見せて年齢確認
  • 奥さんにかけた言葉、奥さんからかけてもらった言葉を覚えておく
  • 人はかくも忘れやすいということを意識できた
  • あのデータどこに保存したっけ? と最近悩んでない
  • アデン保護領タイプライター資料を保存、OCR認識
  • Evernote は一人ひとり使い方が違う。ツールで交流が広まった
  • CD・DVD の借り忘れ防止
  • 旅行先の店、駐車場の情報
  • 出先でパソコンの仕様を検索
  • 検索可能な論文データベース
  • フォルダ整理に向かない研究ネタのストック先
  • 昔の仕事について聞かれて瞬時に答える
  • ブログネタをクリップして iPhone/PC をまたいで利用
  • パソコンでクリップ、iPhone で見るスタイル
  • 頭で記憶するより記録すればいいんだと感激した
  • 震災のとき、友人を安全にナビゲート

こうした十人十色の体験談を受けて、掘さんは「Evernote は今後、女性がもっと使うようになったり、教育の現場でも使われるようになるのではないか」とEvernote の将来を予想されていました。

また、東日本大震災を経験したことで、掘さんにとって Evernote は「忘れてはいけないことを入れておく場所」にもなったとのことで、世界中の“忘れてはいけないニュース”を収集し、「忘れない」というタグをつけて記録しているそうです。

いしたにまさきさんのEvernote活用法

続いては、ブログ「みたいもん!」を運営されているいしたにまさきさん。

iPhone にマイクをつけて音声メモを取ったり、ウェブ版の Evernote を調べ物に使ったりするといういしたにさん。

アクセス解析ツール「Google アナリティクス」の日々のレポートを自動で Evernote に保存しているというブロガーらしい使い方についても紹介され、「明らかに自動にしたほうが楽なものについては、もっとみんなが簡単に(やり方を)シェアできるといいなと思います。自分で調べて設定しないとできないものが多いので。Evernote を使い始めて挫折した人にとって、自由度が高いということは、わかりにくいということなんです」とのご指摘も。

そんないしたにさんが顧問を務めているのが、食事の写真を投稿し共有するライフログサービス miil。その miil が今回、Evernote に対応するということで、いしたにさんは「パーソナルでプライベートな領域は Evernote Food が、パブリックでみんなで共有したい領域は miil が持っています。それによって記録の仕方も違うのですが、根っこは一緒なのでつないでしまおうということです」と解説。

これに掘さんが、「Evernote ユーザー人気店の情報が miil に集まってきて、パブリックな世界とパーソナルな世界が相互作用することになれば、たとえば『この近くで君の知っている人が食べたお店はここですよ』というような情報を引っ張り出せそう」と、Evernote と miil との連携がもたらす効果についてコメントされました。

藤野英人さんのEvernote活用法

3人目は、レオスキャピタルワークスの代表取締役である藤野英人さん。

ファンドマネージャーをされている藤野さんが Evernote と最初に出会ったのは、2009年のゴールデンウィーク明けのこと。Twitter のフォロワーから勧められて使い始めたことで、藤野さんの仕事のやり方はがらりと変わったといいます。

「投資という仕事はたくさんの情報を扱います。Evernote を使う前はその情報を一元化するのにすごく苦労していて、どこに何があるのかよくわからない状態でした。それが Evernote を使うことで、情報を一ヶ所に押し込めるようになったんです。これは革命でした」

藤野さんは仕事で使う調査資料や写真などをすべて Evernote に保存してあるとのことで、「エバーノートに戻れば必ず情報があるという状態で、仕事が効率化できました。iPhone でも iPad でも PC でも、どこから見ても検索できるというのが革命だったんです」と、Evernote とスマートフォン、タブレットなどとの相性の良さについて強調。

また、そうやってどこからでも情報にアクセスでき、一元化していつでも取り出せる状態にできたことは仕事にも好影響を与えたのだと藤野さんは言います。

「私が運用しているファンドは、リーマンショックや震災を経てマーケット全体が30%下がっている中で、プラス27%の運用成績でした。この成果は、情報をちゃんと収集して活用できているからこそ。Evernote が与えた影響はかなり大きかったのではないかと思います。Evernote は決してただの趣味のツールではなく、ビジネスにも役立つツールなんです」

そんな藤野さんが愛用しているのが、メモ&ToDo アプリ「Awesome Note」。これを Evernote と連携させ、主に備忘録、メモ、食べた物の記録という3つのカテゴリについてライフログを記録しているそうです。

「食事をするときは人と会っていることが多いんです。会った人の記録と食べた物の記録というのは、ほとんど自分の人生そのものといえます。Evernote は情報を一元化してビジネスにも使えるツールであり、同時に強力なライフログでもあるんです」

3名のパワーユーザーの皆さんから貴重なお話を伺うことができた 2 周年記念 User Meetup は、最後まで大盛り上がりで終了しました。ご来場いただいたユーザーのみなさん、当日 Ustream 中継で参加いただいたみなさんどうもありがとうございました。

Evernote はこれからもより使いやすく、みなさんのお役にたてるサービスとなるように改善を重ねていきますので、これからもどうぞご支援よろしくお願いします。

Evernoteのこれまでのあゆみを振り返る――Evernote日本語版 2周年記念 User Meetupレポート前編

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