使い方と事例 • 生産性向上

議事録テンプレートで会議の生産性を高める

会議はほとんどの仕事に不可欠なもの。事実、社会人は平均して週に 25.6 回もの会議に出席しているそうです (英語記事)。しかし、これだけの会議に出席するとなると、ハイペースで交わされる情報を把握して、効果的に議事録を取るのが大変だと感じることもあるでしょう。そう感じるのは、あなただけではありません。どんなに注意力のある人でも一度に吸収できる情報量は限られています。

優れた議事録の作成は、技能であるとともに、技術でもあります。ノートを取るコツを知り、議事録テンプレートを使うことで、誰でも今より的確に情報を記録できるようになります。

議事録の重要性

議事録は、その名の通り会議の記録です。日時から、目的、出席者、決定事項、合意したアクションアイテムまで、会議のすべてを記録するもの。また成果物の締め切りやフォローアップ会議の日時なども記載します。

こうした情報を記録し、一か所に整理しておくことで、以下のようなメリットがあります。

  1. 枠組みができる:一か所に集約しておくことで、議事録がガイドの役割を果たします。全社的なスケジュールを把握したり、チームの短期計画を確認したり、責任の所在を明確にしたり。また、チームの進捗を測る物差しもなるでしょう。完了しておくべきタスクや次に取るべきステップを全員に周知できるので、次の会議の準備にも役立ちます
  2. 時間と費用を節約できる:議事録があれば、チームが同じ議題を繰り返すことを防げます。これにより、人件費を無駄にすることなく、ビジネス上の意思決定をより迅速に行えます。また、議事録テンプレートを活用すれば、重要な論点を整理する時間も短縮できます。
  3. 法的な保護措置となる:米国内国歳入庁(IRS)、監査人、裁判所は、議事録を法的文書として認識しています。経営陣の行動をすべて記録した議事録を作成することで、万が一法的な問題に直面した場合でも、組織を保護することができます。

詳細な議事録の利点

会議の準備は、授業の準備をするのと、それほど変わりません。事前にトピックを確認し、必要な準備をして出席します。そのために会議の主催者は、数日前に詳細なアジェンダをチームに提供しなければなりません。アジェンダには、会議で話し合うトピック、会議中に参照される重要文書、会議中に投票するために参加者が事前に読んでおく必要がある企画などが含まれます。これにより、参加者は事前にトピックを把握して会議に臨めます。また、自分の考えをまとめ、積極的に話し合いに参加できるよう準備する時間も確保できます。Booqed社の調査データによると (英語記事)、社会人の 67% が、明確なアジェンダが会議の成功につながると考えていますが、それも当然のことだと言えるでしょう。

内容と同じくらい重要な書式

せっかくの議事録も書式が悪いと台無しです。社内で標準化した議事録テンプレートを用意しておけば、議事録を取るときも、後から参照するときも、どの情報がどこにあるのか迷わずにすみます。理想的なのは、以下の内容を含み、セクションごとに見出しが付けてある議事録です。

  • 会議名、場所、日時
  • 出席者の名前と組織内での役割
  • 会議のアジェンダ
  • 前回の会議の振り返り
  • 新しい議題(決定事項、合意したアクションアイテムも含める)
  • 動議に対する主な賛成意見と反対意見
  • 議題にはなかったが議論されたトピック
  • 次回の会議のためのトピック

このテンプレートを、会議の前に準備しておけば、会議中はリアルタイムに情報を記録することだけに集中できます。そうすれば、後から会議中に話し合ったことや合意したことを確認し、次回の会議で何を話し合うべきか決めるのも簡単です。

使いこなしのヒント:Evernote の議事録テプレートを、社内の標準テンプレートとして活用しましょう。会議の詳細、確認事項、タスクの担当者、決定事項、まとめを記入する欄はすでに設けられているので、後は組織のニーズに合わせてカスタマイズするだけ。テンプレートは共有可能なので、チームに配布するのも簡単です。

アクションアイテムも必ず記入

会議の生産性というのは、そこから生み出される成果によって測られます。アクションアイテムを記録しなかったり、議事録に不備があることで、企業に発生する損失は毎月 31 時間にも上るそうです (英語記事)。

ですから、会議の時間を無駄にしないために、一語一句を記録することよりも、主なアイデア、決定事項、会議中に出された懸念への対処方法など、重要な情報を記録することにフォーカスしましょう。そしてアクションアイテムを個々のタスクに落としこみ、担当者と締め切りを決定します。これにより、上司や経営陣はプロジェクトの進捗や次回の会議までに実施される変更点を正確に把握し、各会議の効果を定量化できます。

使いこなしのヒント:Evernote で議事録を取れば、参加者全員にそのまま直接共有できます。方法はノートの「共有」ボタンをクリックして、共有相手のメールアドレスを入力し、権限レベルを設定するだけ。Evernote アカウントを持っていない方にも共有したい場合は、共有リンクを作成することも可能です。さらに、タスク機能を使えば、アクションアイテムを ToDo リストとして使うことができるので、チームメンバーは自分が次回の会議までに何をすべきか一目でわかります。

自分の創造性を発揮できるスペースに

情報の処理の仕方は一人ひとり異なります。ですから、重要な情報を記録するだけでなく、自分の記憶に残りやすい方法で記録しましょう。たとえば、視覚的に情報を処理することが得意な方は、地図やベン図、四分図などをノートに取り入れることを検討するとよいでしょう。それにより、アイデアをより深く掘り下げたり、説明にしにくいトピックを上手く説明したりできます。自分にとって最適なノートの取り方を見つけてください。

使いこなしのヒント:手書きでノートを取る方が向いているという方や、マインドマップや図などを取り入れるのが好きな方は、Evernote のスキャン機能を活用しましょう。手書きのノートを簡単にデジタル化して、他の情報と一緒に安全にクラウドに保存できます。

議事録で会議の生産性を高める

毎回の会議を最大限有意義なものにするために、複雑な作業は必要ありません。詳細な議事録の作成を習慣にするだけで、チームの議論が促進され、組織を前進させることができます。また、Evernote のようなツールを活用し、議事録をしっかり整理しておくことには大きなメリットがあります。提示されたアクションアイテムがすべて丁寧に記録されていれば、会議室から出た後もチームの連携がスムーズに進むはずです。

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