働いているときの自分、家庭での自分、個人としての自分 —— 私たちは時と場所に応じて、いくつかの役割を担っています。
与えられた時間は誰しも 1 日 24 時間しかありません。どの役割をどの割合で進めていくのか、時間の使い方を自分でデザインすることが必要です。
そこで今回は「Web 制作会社に勤務しながら、副業でライターをしている、子育て中のビジネスパーソン」の 1 日になぞらえながら、それぞれの役割でやるべきことをスムーズに行うための Evernote 活用法をご紹介します。
Evernote で情報を一元管理する効果
本業・副業・プライベート —— 複数の役割を同時に担う上でたいへんなのは、情報の管理です。
例えば、本業でお客様とやり取りしたメモや、副業で作業を行うために必要なデータ、プライベートでもらった書類など、いろいろな所に保存されていて「探すだけでも時間がかかってしまう」ということはないでしょうか。
Evernote を使えば、それぞれの役割でやるべきタスク・タスクを進めるために必要な情報・スケジュールなどを、まとめて 1 か所で管理することができます。
まずは役割ごとのノートブック作り、情報を整理しましょう。Evernote の検索機能は特定のノートブックの中だけを検索することも、全体を横断して検索することもでき、必要な情報にすぐにアクセス可能です。

それぞれのノートに記載したタスクは「タスクビュー」でまとめて一覧できるので、見失ってしまう心配もありません。

また Professional/Teams のアカウントでは、複数のGoogleアカウントと連携してカレンダーを表示することが可能です。例えば本業・副業・プライベートでそれぞれ Google カレンダーを使っているような場合でも、1 か所で予定を確認することができるようになります。

タスクやカレンダーのウィジェットをホーム画面に配置しておけば、本業/副業のタスクに取りかかるときも、プライベートのタスクに取りかかるときも、いつでも Evernote からスムーズに作業を始めることができます。

タスク、カレンダー連携、ホーム画面の詳しい使い方は、過去のブログ記事もご参照ください。
- 新しい「カレンダー連携」の設定方法 | Evernote 日本語版ブログ
- 新しいタスク機能の使い方 | Evernote 日本語版ブログ
- 新しいホーム画面で、誰も見たことのない Evernote へ | Evernote 日本語版ブログ
本業での Evernote 活用法
本業は本日テレワーク。パートナーは出社日のため、子どもたちともに送り出してから、朝の家事を済ませました。さて、Evernote を立ち上げて今日の予定を確認しましょう。
ホーム画面を開くと、カレンダーのウィジェットにミーティングの予定が表示されています。予定からノートを作成して、ミーティングのアジェンダも簡単に作れます。

資料として見せる Excel ファイルを添付し、説明のためのメモ書きを添えておきましょう。Windows/Mac の Evernote アプリなら、添付したファイルを直接開いて編集でき、上書き保存すればちゃんと更新されて、どの端末からも最新の情報を確認することができます。

ミーティング中は議事録を取りながら、タスク機能を使って会議で決まった ToDo を整理します。タスクに期限を設定したり担当者を割り当てたりしておき、タスクビューで進捗を管理しましょう。

割り当てたい相手が Evernote を使っていなくても、メールアドレスによる割り当ても可能です。割り当てられた側はメールからアクセス可能な専用の画面でタスクをチェックし、完了のマークを付けることができます。

プライベートでの Evernote 活用法
夕方。今日の仕事にいったん区切りを付け、子どもをお迎えに保育園へ向かいます。
翌日の持ち物やお知らせのプリントなど、学校や園からの連絡事項や家庭でやるべきタスクの管理にも Evernote が活躍します。
先生から口頭で聞いた連絡事項や子どもの様子を、スマートフォンの Evernote アプリからメモ。もらったプリントもスキャンして一緒に保存しておけます。子育てのノートブックを作って家族と共有すればお互いいつでも確認できます。

次の行事はひな祭りとのことで、ひな人形を工作するために空き瓶を持ってくるようにとプリントには書いてありました。買い物のついでに買ってもらえるようタスクとして登録し、パートナーに割り当てましょう。

子どもと帰る家までの帰り道は、今しかない二人だけの時間かも知れません。子どもが見つけた花や帰り道の何気ない風景を撮って、メモと一緒に Evernote に保存しておけば、子育て日記が簡単に作れます。

副業でのEvernote活用法
夕食の片付けが終わり、今夜はこれから副業のグルメライターのお仕事。先日取材した「洋菓子店の記事」の〆切が近いので、子どもの寝かし付けをパートナーに頼んで執筆作業を進めます。
取材当日、Evernote でメモしておいた情報をもとに、記事を書いていきます。Evernote ではテキストでメモを取りながら同時に音声の録音ができ、一緒に保存しておけるので確認が簡単です。

インターネットで見つけた参考資料を Web クリッパーで保存しておいたので、そちらも参照しながら執筆を進めていきます。

夜も更けてきたので今夜はここまで。リリースまでの残りの ToDo をタスクにしておきます。タスクビューを見れば、本業・副業・プライベートのそれぞれで自分がやるべきことを、1 か所で確認できます。

小説家の平野 啓一郎氏は著書『私とは何か 「個人」から「分人」へ』の中で、人は役割ごとの人格、すなわち「分人」をいくつも持っていて、その集合体こそが自分である、と述べています。
私たちは自分を「確固とした、たった一つの自分」だと思いがちです。
しかし考えてみれば私たちには、働いているとき・個人として活動しているとき・誰かの家族であるとき・地域社会の関係のなかにあるとき——というように、それぞれの役割を担っている自分が、それぞれに存在するのではないでしょうか。
どの役割も、私たちにとって大切なものです。皆さまがそれぞれの役割でやるべきことを果たせるように、Evernote がお役に立てましたら幸いです。