使い方と事例

新生活が始まる前に「振り返り」をしよう

4 月になると、社会人なら部署異動や新人の入社、学生であれば進級や進学あるいは就職など、身の回りではあらゆる変化が起こります。

何かの終わりは、同時に始まりを意味します。新しいことを始める前には、そこで求められる役割を全うするためにも、様々な準備が必要になるでしょう。では、何を準備するべきで、自分には何が足りないのか……それを知るためにも、慌ただしい生活が始まる前に、今一度、 Evernote でこれまでの 1 年を振り返ってみてはいかがでしょうか。

箇条書きで自分に「問い」を設定する

考えを整理するとき、言葉は大きな味方になります。 Evernote の基本的な使い方はテキストをノートに残すこと。ノートに箇条書きすることで、必要な情報が頭のなかで自然と整理されていきます。

たとえば、「この 1 年でどんなことに取り組んでいたか?」「前任者から仕事を引き継いだときは、どのような手順で覚えたか?」「新しい担当者へ仕事を渡すなら、どんな情報が必要か?」と、まずは箇条書きで問いを立てます。

ただし、箇条書きで質問を設定し続けると「考えること」が目的化し、長い時間をかけても結論が出ないこともあります。そんなときは「考えを書き出す時間は最大でも 15 分〜 20 分」「時間の終わりには振り返りだけでなく、次のステップを立てるようにする」とルールを設定しましょう。問いが立て終えられたら、ひとつずつ答えを書き出していくだけで、振り返りと次へのステップを同時に終えられるのです。

振り返りには「KPT」のフォーマットを

また、あえてフォーマットを決めて、考えを整理するのもひとつの手です。ここでは振り返りのフレームワーク「KPT法」を紹介します。

KPT では「Keep(これからも続けるもの)」「Problem(改善するべきこと)」「Try(次に取り組むこと)」の3つを振り返ります。


図のように Evernote のテーブル機能を使って、テンプレートをつくります。左上に Keep、左下に Problem、右側にTryをリスト化していきます。また、テーブルをテンプレートにしておけば、1 日・1 週間・1 ヶ月と、期間を変えて何度も振り返れるでしょう。

ただしひとりで振り返りをしていると、視野が狭くなりがちです。そんなときは、ノートをチームメンバーと共有しましょう。「○月○日までに記入して」とメンバーに伝えておけば、オンライン上でそれぞれの視点からの振り返りを募ることができます。

また、PC やスマートフォンなどのデバイスで行うのではなく、ポスト・イット® ノートやホワイトボードに書き出したとしても Evernote に内容を保存することはできます。出来上がった「KPT」の写真を Evernote カメラで撮れば良いのです。

日々の振り返りに「内省」のタグをつける

新しい 1 年を始めるにあたり、明日の仕事から「振り返り」を導入してみてはいかがでしょうか?

振り返りを記入したノートにタグをつければ、タグのついたノートを一元的に管理できます。タグ「振り返り」、ノートのタイトルに「日付」、並びを「作成日順」にすれば、後で容易に検索することもできます。

そして、「振り返り」という名前のノートブックを作ります。ポイントは「振り返り」のノートブックをショートカットに入れておくこと。気軽にアクセスできる状態をつくれば、振り返る「習慣」がつくことでしょう。

振り返りが習慣になると、たとえば 1 年後に「現在の自分」を振り返れるようになります。また、1 日の終わり、月の末日に定期的に振り返りをノートとして保存していれば、1 年の間にどのようなことがあり、その都度どのように自分が変わっていったかを順に追うことができます。

また、メモだけでなく、時には講義で配られたプリントや、仕事の資料にも「振り返りタグ」をつければ、後々見返したときアイデアの種になることもあるかもしれません。気がついたときにファイルを保存しておきましょう。 また、Evernote プレミアムにすると、添付した Microsoft Office 書類や PDF ファイル内も検索できるようになるので、さらに見返しやすく、思わぬ情報にも出会いやすくなるはずです。

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