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大人になってから学校で勉強することの意義 – Evernote で効果的な学習が可能に

大人になってから大学院や資格スクールなどに通い、勉強する人が増えています。その目的は、数十年という職業人生を、戦い抜く力を身につけるため。社会の変化のスピードが速い現代では、学生時代の学びだけで一生を戦い抜くことはできません。就職してからも常に学び続ける必要があるのです。 翻訳会社で営業を担当している藤森融和さんも、その一人。経営学を学ぶためにグロービス経営大学院を単科生として受講していました。その際に役立ったのが Evernote だといいます。大人になってからの勉強、そして仕事やプライベートに Evernote をどう生かしているのか。藤森さんに伺いました。 マネージャーとしての挫折経験からグロービス経営大学院へ ーーまず藤森さんがグロービス経営大学院で学ぼうと思われたきっかけを教えてください。 藤森:当時手がけていたプロジェクトがうまくいっていなかったからです。実は、もともとは経営学を学ぶことになるなんて思ってもいませんでした。私はどちらかと言えば、体力勝負の営業マンだったので。でも、たまたま今の会社ではそういう人間が珍しくて、「藤森はなんだか変なヤツだ、今までと違うことをやるヤツだ」みたいなイメージが着いて。それで、社内で何かのプロジェクトが立ち上がると、関わらせてもらうことが多くなったんです。直近では 2 つのプロジェクトで、マネージャーに抜擢していただきました。一つは公共事業に関わるプロジェクト、もう一つは社内の業務改革に関わるプロジェクト。どちらもまったく新しいチャレンジでした。しかし、マネージャーとしてはどちらもうまくいかなくて、悩んでいたのです。 ーー具体的にどううまくいかなかったのですか? 藤森:経営者と現場の間に立つことになるのですが、経営者が言ったことの意図や背景がちゃんと理解できない。他方、現場から飛んでくる要望はうまくさばけないし、動いてもらえるような指示も出せない……八方塞がりの状態でした。ビジネス書やセミナーで学んでいたつもりだったのに…ショックでしたね。新しいプロジェクトだから、社内にノウハウや手本とするモデルもありませんでした。これは独学では限界だ、リーダーシップやマネジメントを体系的に学ぶ必要があると思い、グロービス経営大学院へ通おうとしていたのですが……そんな矢先、それまでの無理がたたって体調を崩してしまったのです。3 ヶ月間休職することになり、結果的にはその時間を使ってグロービス経営大学院で学ぶことになりました。 ーー体調を崩す前から学校に通うことは決めていたのですね。 藤森:ええ。当然通わない選択肢もありましたが、お医者さまとも相談して、社会復帰のリハビリにもなるし良いでしょう、ということだったので。 ーー3 ヶ月間、どんなことを学ばれたのでしょう。 藤森:短期間なので専門的な科目は受講しておらず、経営学の共通言語となる、基礎的な知識や考え方を学びました。授業は 3 ヶ月でひと区切りのカリキュラムなので、一旦受講は終了して、仕事復帰を優先することにしました。 ーー仕事をしながら通う選択肢も? 藤森:はい。本当は大学院の本科進学を目指して、そのようにしたかったですね。しかし、まずは仕事を優先して日常生活を取り戻すことが大事だと思いましたし、単科生として取得した単位は 5 年間有効だったので、今は進学を目指すタイミングではないと、決断しました。 ーー大学院には藤森さんと同じ世代の方が多いのでしょうか。 藤森:そうですね。やはり 30 〜 40 代が多かったです。企業の中で言えば、色々な責任を背負うようになってくる世代で、悩みにも共通点が多いんですよ。同じ悩みを持つ仲間ができたのはよかったですね。私の悩みを聞いてみんな共感はしてくれても、誰も同情はしてくれないんです(笑)。でもそれが逆によかったですね。ちなみに休職のことは、打ち明けたとしても皆さん変わらず接してくださったり、似たような経験を持った方もいらっしゃったりして。それで本当に救われました。 ノートの整理は後回しで、とにかく放り込む ーー同じ目的を持つ仲間ができるのは学校に通うメリットですよね。そんなグロービス経営大学院での学びに Evernote を役立てていただいたと伺いました。 藤森:はい。もともと Evernote は大好きで使っているのですが、勉強でも大いに役立ちました。メインの使い方としては、たとえば「クリティカル・シンキング」、「マーケティング」、「ファイナンス」などというように授業ごとにノートブックを作り、そこにテキストや授業中のメモ、参考資料などを保存して、復習できるようにしていたことです。子どもの頃、算数や国語のノートを一冊ずつとっていたと思いますが、まさにああいったイメージですね。ネットから参考になりそうなページをウェブクリップしたり、宿題のノートも Evernote で作成していました。Word や PDF で作成したものをそのまま入れられるのが便利です。 ーー授業のノートは直接 Evernote に? 藤森:私はまず手書きでメモをとって、後から Evernote に保存することが多かったですね。授業は座って聞いているだけでなく、先生と生徒・生徒同士が活発に発言し合うスタイルだったので、サッとメモをとったり、図を描いたりするのに、紙の方が何かと便利なことが多くて。 ーーその場合はスキャナやアプリを使って保存されるのですか? 藤森:Evernote の Scannable を使っています。起動が早くて便利です。クラスメイトとディスカッションしたホワイトボードなどもカメラで撮影して入れていますし、グループワークを一緒にした人と交換した名刺も保存しています。カメラはかなり使っていますね。自宅では、書類をまとめて保存するために ScanSnap も使っています。 ーー保存したノートを拝見すると……タイトルに日付を入れてらっしゃるのですね。ノートブックやタグも、ルールを決めているのでしょうか。 藤森:Evernote を使い始めて 6 年くらいですが、実は未だに、さ迷い歩いています(笑)。以前は、ジャンルごとに細かくノートブックを作っていました。ところが、分類に迷って整理がなかなか進まず、整理が進まないので Evernote に情報を入れることを躊躇する…という有様で。プライベートではまったく活用できていない時期もありました。吹っ切れたのは、セミナーでアンバサダーさんのお話を聞いてからですね。「とりあえず突っ込め、話はそれからだ」みたいなお話で。Evernote のプロがそういうなら…と気持ちが楽になりました。 ーーなるほど。迷っているより、始めた方がいい、と。 藤森:アナログしかなかった時代は、情報を効率よく管理するにはそれなりのメソッドが必要だったんだと思います。コツコツとマメに整理できる人にしかできないことで、私にはとても無理でした。しかし今は、IT の力を借りて誰でも情報を管理できるようになってきました。特に Evernote は、検索機能が強力だから、取りあえず放り込んでおけば後から何とかなる。ノートブックやタグも、いつでも柔軟に変えることができる。私みたいに整理に挫折した人間でも受け入れてくれる、その懐の深さが好きですね。今は、ノートブックはなるべくシンプルにして、タグで管理をする方向に行こうかな、と思っています。 ーー授業を振り返って復習するときも

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「Evernote を使うと家事を大幅に効率化できます」――本間朝子さんの活用術

自身が仕事と家事の両立に苦しんだ経験から、働く女性に向けて「知的家事」を考案し提唱する知的家事プロデューサーの本間朝子さん。雑誌取材やテレビ出演など多忙な日々を過ごされる本間さんが、知的家事の重要なツールとして使われているのが Evernote です。 具体的にどのように Evernote を家事に取り入れているのか、本間さんにお話をうかがいました。 氏名:本間朝子(ほんま あさこ) オフィシャルサイト:働く女性の知的家事ノウハウ     「Evernote でマイレシピ集を作っています」 ――さっそくですが、本間さんは Evernote をどのように使われているのでしょうか。 本間「メインとしている使い方は”マイレシピ集”を作ることですね。献立を考えるのにクックパッドのようなレシピサイトや料理本を参考にする際、集めたレシピをどこに保存するかというのは良くある悩みだと思います」 ――なるほど。紙の本はスキャンして入れるのですか? 本間「スキャンではなく、ページの写真を撮って入れています。Evernote はスマートフォンとタブレットとPCに入れているのですが、実際はPCで使うことはほとんどありません。クリップや保存はスマートフォンでしています。保存したい画面のキャプチャをスマホで撮って、それを Evernote のノートに貼付けるだけです。思い立ったときにすぐできるのがいいですよね」     ――どこで見つけたレシピでも気にせずに一元管理しているのですね。 本間「ええ。保存したレシピにはタイトルをつけて、使っている食材の名前や、料理の種類、その料理を好きな家族の名前などの情報を入力しています。『副菜』とか『おつまみ』『パーティー』『自信作』(笑)といった感じです。こうすると、今ある食材で検索したり、用途から検索したりと、横断していろいろな探し方ができて便利です」 ――気分にぴったりのレシピが見つかりそうです。 本間「集めていくうちに自分が好きなレシピだけが貯まっていくので、自分好みのマイレシピ集ができあがります。私はもう Evernote を2年使っているので、かなり自分に合わせたレシピが集まっています」 ――完成した料理の写真は入れていますか? 本間「私は入れていません。手間なことをしようとすると続かなくなってしまうので。面倒でない方は入れるといいでしょうね。自分の苦にならない程度に使うのが一番だと思います」   「Evernote はフォーマットが決まっていなくて、自由度が高いところが魅力です」 ――Evernote 以前はどんな方法を提案されていたのですか? 本間「冷蔵庫に磁石で貼って、紙を差し込んで出し入れできるレシピファイルというものがあるんですよ。キッチンでレシピを見ながら作れるのはメリットですが、今はタブレットがありますから、たとえばスタンドに立てて画面スリープをオフにしておけば同じことができます。やっぱり紙だと増えてきたときに管理しづらいですし、大きさがバラバラで整理しにくかったり、ふせんを貼っていたのに剥がれてしまったり。それに結局、頻繁に使うレシピは一部だけだったりもします。デジタルにすればあまり使わないレシピを入れておいても場所もとりませんし、探すのも Evernote で検索した方が圧倒的に早いんです」 ――まさに本間さんが提唱する”知的家事”ですね。Evernote を2年間使い続けてこられて、どこが一番の魅力だと感じていますか? 本間「自由度の高さですね。フォーマットが決まっているわけではないので、気が楽なんです。”ここにこういうことを書け”みたいに決まっていると、たぶん使わなくなって紙に戻っていたと思います(笑)」 ――共有機能などは使われていますか? 本間「夫と共有して使っています。お互いに買い物を頼みたいときに、何を買うか詳細を入れておくんです。たとえば洗剤を買ってきてほしいとして、その洗剤の商品名を正確に伝えるのって意外と難しいですよね。同じ名前の製品でも違うバリエーションのものがいくつかあったり。その間違いをなくすために、買うものはパッケージの写真を撮って共有しているんですよ。これなら誤解もないし、いちいち詳細を確認しなくてもよくなります」 ――これもまた小さなイライラをなくす一つのテクニックですね。 「困ったときの Evernote」 本間「あとは、先日引っ越しをしたのですが、そのときに『快適な住まい』というノートブックを作って夫と共有しました 。計測した部屋のサイズや近隣の行ってみたいお店、自宅の住所、ポストの番号、自転車置き場の場所、引っ越し会社の連絡先など、引っ越しに関する情報をすべて入れておきました。これはとても助かりましたね。何か引っ越しについて疑問があっても、ここを見ればすべてわかるようになっていましたから」 ――サッと見つかれば、情報を探す時間も短縮できて”時短家事”につながりそうです。 本間「他にもプライベートでは、仕事のネタや原稿のアイデア、それに悩み事なんかも書いています。書くことですっきりするというのもあるし、何より Evernote を見ると、実は過去に同じようなことで悩んでいたりすることがわかって、ああ何とかなるんだって安心できるんですよ。メモも Evernote にスマートフォンから直接書くようになったし、家電の説明書も入れてます。とにかく紙類は圧倒的に減りました」 ――お話を伺って、Evernote は知的家事にもかなり役立つツールだとわかりました。 本間「そうなんです。困ったときの Evernote ですので、家事に悩んでいる人にぜひ使ってみてほしいですね」

「Evernote は研究・教育のインフラです」――成蹊大学教授・塩澤一洋さんの活用術

成蹊大学法学部教授として教鞭をとる傍ら、月刊 MacPeople に「知的生産の Mac 術」を連載し、さらには写真家としての顔も持つ塩澤一洋さん。様々な業界でマルチに活躍する塩澤さんにとって、Evernote はなくてはならないツールだそうです。 普段の生活で、そして大学でどのように使われているのか、元教え子の甲本さん、荒川さんにもご同席いただき、お話を伺いました。 氏名:塩澤一洋(しおざわ かずひろ) blog:shiology     「授業の評価シートをティーチングアシスタントと共有しています」 ――塩澤さんは大学でどのように Evernote を活用されているのでしょうか。 塩澤「授業の後に学生全員にオピニオンペーパーという評価シートを手書きで書いてもらっているんですが、それをスキャンしてティーチングアシスタントと共有しています。オピニオンペーパーには発言回数なんかも書いてあって、回数に応じて平常点をつけ、期末試験の点数とあわせて成績が決まるんです」   ――授業で使う資料や配布物なども Evernote に? 塩澤「資料は保管していますね。授業の資料にかぎらず、紙はすべてスキャンして入れ、基本的に Evernote に何でもあるという状態にしています。配布物に関しては、そもそも僕は授業でプリントなどの紙類を一切配布しないんですよ。話す内容も、教室に行ってから決めますから(笑)」 甲本「そうですね、紙類は配布されないですね。ですから授業では Evernote でノートだけをとっておいて、後からスライドをキャプチャして同じノートに入れるようにしています。学生に社会人が多いロースクールということもあって、授業はすべて録画されていて、授業中に使ったスライドも後から見られるんですよ。復習をするタイミングでノートを見返しながら、スライドを Evernote に保存しています」   塩澤「Evernote を使っている学生は多いんですが、発表の内容を共同編集するときなんかに使っているみたいですね」 荒川「私も先生や甲本さんが Evernote を使っているのを見て始めたんです。まだ使い始めて3 ヶ月くらいなんですが、プライベートでも夫とノートブックを共有して使っています。実は引越をしたばかりなのですが、どこに何があるか何度も聞かれて大変だったので、物の場所を記録した Evernote ノートを共有して、何かあればそれを見ようということにしています」 「僕が関わった委員会はすべてクラウド化しました」 ――みなさんそれぞれ自由に使っていただいているんですね。塩澤さんはあまり紙類を使うのはお好きではないのでしょうか。 塩澤「僕は88 年に Mac を使い始めて、92 年にはエプソンのスキャナを買って紙類のスキャンを始めた人間なんですね。たとえば書式の枠組みが決まっている書類に関しては、枠組みだけの状態で一度スキャンしてテンプレートを作り、そこにMacで文字を埋めてプリントアウトしていました。こうすると、相手には驚かれるんですよね。『どうやったんですか?』って。でもその方が効率的ですし、当時から可能な限り書類はデジタル化しようとしていたんです」     ――なるほど。そうすると、Evernote はまさにうってつけのツールですね。 塩澤「ええ。紙は全部サヨナラです。手元にきたらすぐにスキャンしています。大学というところは本当に紙が多い場所なんですよ。これでも減らしに減らしているんですが、なかなか完全にはなくならないですね。とはいっても、僕が今までに関わった委員会はクラウド化しましたよ。特に環境委員会は紙をすべてなくしました。”環境”委員会なのになんで紙なんだって(笑)」 ――(笑) 他にはどんな使い方を? 塩澤「ブログの原稿はすべて Evernote で書き、保存しています。マークダウンのタグを単語登録してすぐに書けるようにしていて、コードも含めた状態で Evernote からコピペしてブログに貼り付けているんです。iPhone では PostEver を使って自分向けにツイートする感覚でメモします。位置情報が記録されるので便利ですね。Twitter のログはツイエバで Evernote にバックアップしておくと、Evernote の他の情報とあわせて横断して検索ができます。自分が扱った情報というのが大事なんです」 ――学生のお二人にとって Evernote はどこが便利だと感じますか? 甲本「ありがたいのは、Google などで検索しているときも自分の Evernote アカウント内に保存してある関連するノートが表示されることですね。論文を探したときなんかに関連するものが出てくるので助かっています。それに、PDF の

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「ウェブ検索では見つからない、プライベートな情報こそ入れるべき」――五藤隆介さんの活用法

今回、お話を伺ったのは Evernote ペーパーレスアンバサダーに就任された五藤隆介さん。「ごりゅご.com」を主宰するブロガー・ライターの五藤さんは、Evernote をどのように活用されているのでしょうか。 氏名:五藤 隆介(ごとう りゅうすけ) ブログ:ごりゅご.com Twitter:@goryugo     「紙類の大半は現物がなくてもデータベースになっていれば十分」 ――五藤さんはペーパーレス化を図る上で Evernote をどのように使われていますか? 五藤「主な使い方としては、領収書や名刺、その他の捨てにくい紙類をまとめて入れています。たとえば年賀状って捨てにくくないですか? ものとしてとっておいてもそんなに意味はないんだけど、捨てるのは忍びないですよね。そういうときにスキャンして Evernote に入れておけば、いつでも書かれてあった内容を見返すことができるので、現物は安心して捨てることができます。それでも捨てられないという場合は、どこか引き出しの奥にでもしまっておけばOK。そう頻繁に現物を取り出す必要はないわけですから」 ――必要なものを選別して入れているのですか? 五藤「いるかいらないかを考えるのは後回しにしていますね。役所から送られてくる書類とか、チラシとか、そういうものはもらったらとりあえずスキャンすることにしています。いらないならその後消せばいいだけですし。領収書など、実物を捨ててはいけないものだけは保管してありますが、大半はデータベースに入っていれば十分なものばかりなんです」 ――結果的に紙は減りましたか? 五藤「減らせましたね。身の回りの整理整頓につながりました」 「ウェブ検索では見つからない、プライベートな情報こそ入れるべき」 ――他に Evernote はどんな使い方を? 五藤「メモ帳として使っている部分が大きいですね。覚えておきたいことや聞いた話なんかを、アプリのFastEverを使ってiPhoneからメモするんです。ToDoリスト専用アプリなどはむしろ使いません。これは僕が Evernote をPCで常に開きっぱなしにしているからかもしれませんね。わざわざ目的に応じて別々のアプリを使う必要を感じないんです」 ――最近 Evernote にはリマインダー機能も搭載されました。 五藤「ああ!リマインダーは革命的にイイ機能ですね。たとえば欲しいものの発売日とか、旅行で泊まるホテルの情報とか、そのとき必要な情報が上に出てくるのが最高です。昔はノートブックから探さないといけなかったのですが、かなり手数が減って楽になりました」 ――旅行でも使われるんですね。 五藤「旅行もペーパーレス化できましたよ。旅程や航空チケットを入れたり、パスポートナンバーを入れておいたり。旅行に行くときに必要な情報をひとつのオフラインノートブックにまとめておくと便利ですね。物質として必要なもの以外はすべて Evernote へ入れてしまう感じです。あとは見に行った試合のチケットとか、思い出になるものも保存したりします」 ――他にはどんな情報を? 五藤「自動車保険の申込番号とか、免許証のコピーとか、自分自身の情報を主に入れています。前はウェブクリップもやっていたのですが、最近はあまり積極的にはしなくなりました」 ――それはどうして? 五藤「個人的な考えなんですが、ウェブクリップって確かに役立つんだけど、そんなに重要な情報ではないと思っているんです。基本的にウェブ検索すれば出てきますからね。それよりも、人からは絶対に手に入らない情報の方が役立ちます。さっき言った保険の申込番号や免許証のコピー、色々な持ち物のサイズ、携帯電話をいつ契約したのか、漫画喫茶で何巻まで読んだのか……などは、個人の情報なので、ウェブ検索では出てきません。それが簡単に探せるところに Evernote の良さがあると思います」 五藤「なので、最近はウェブクリップでも、自分が買った物のページをクリップしています。これが地味に便利で、ノート内のURLを押せばそこからリンク先のページに飛んで、すぐに購入できるんですね。たとえばコーヒーメーカーのフィルターなど、消耗品を買うときに重宝しています。他にもネクタイの写真を入れておいて、お店に行って店員さんに『このネクタイに合うシャツをください』って聞いたりしています(笑)」 「コワーキングスペースの近くの食事処の情報を全公開しています」 ――自分自身の情報って案外覚えてないことが多いですもんね。 五藤「そうなんです。他に入れている情報も全体的にそんな感じですね。最近、Kindleでよく本を買うのですが、Gmailに購入確認メールが届いたら、Evernote に転送しています。あとは領収書も入れているので、それらをまとめて知り合いの税理士の人と共有しているんです。記帳前と記帳済みの2つのノートブックを共有して、記帳前に入れたノートの処理が終わったら記帳済みの方に移動してくださいという風にお願いしています」 ――それは合理的ですね! 五藤「おかげで領収書を渡すためだけに会うということがなくなりましたね」 ――時間の節約にもなりそうですね。 五藤「あとは……食事に行ったときのメモを写真と一緒に残してます。「見やすい自分データベース」的に。名古屋のコワーキングスペースの近くにあるご飯屋さんの情報は、そこに来ている人たちに全公開でURLを教えて共有しているんですよ。結局、視覚的な情報が一番強いので、ご飯を食べに行くときなんかは写真を入れたノートを見せると説明しやすいですね。『ここ食べに行かない?』って言えば伝わりますから」 ――もうガイドブックやグルメサイトの域ですね。 それと、Food って食に特化してるアプリではあるんでしょうけど、旅行とかイベントのアルバムとして使うのも実はオススメかもしれません。同じフォーマットで写真がまとまるのでなかなか見やすいです。 野球見に行った Evernote名古屋 ――Evernote を使ってペーパーレス化したいと考えている人にアドバイスをいただけますか。 五藤「Evernote の使い方として、よく名刺を入れなさいって言いますよね。僕も入れていますし、それもいいと思うのですが、名刺って後から見返すことがほとんどないんですよ。だから個人的にはプライベートな情報や思い出をためていくのがいいと思います」

「二人で”交換日記”のように使っています」――大学院生、大砂さん・石川さんの活用法

人の記憶が十人十色であるように、どんなものでも記憶しておけるEvernoteの使い方も本当に人それぞれ。仕事にも学業にもプライベートにも使えるツールとして、多くの方がEvernoteを自分流に使いこなしています。今回お話を伺ったのは、明治大学大学院で生命科学を専攻する大砂まるみさんと石川晶雄さん。インタビュー時に就職を控えていたお二人は、Evernoteをどのように活用しているのでしょうか。 氏名:大砂まるみ/石川晶雄 所属:明治大学大学院 農学研究科   「論文を書くための資料を一元管理しています」 ――まずはお二人がEvernoteを使い始めたきっかけを教えてください。 大砂「1年前に海外インターンを広める活動をしていたのですが、そのとき知り合った人がインターン生に『Evernote面白いよ。世の中変わるよ』と話していたので、使ってみようと思いました」 石川「私はEvernoteのことは知らなくて、大砂さんから教えてもらいました。最初は何が便利なのかわからなかったんですが、ChromeにEvernoteのエクステンションを入れてウェブクリップするようになってから面白いなと感じました」 ――お二人ともクチコミということですね。大砂さんはEvernoteをどう活用されていますか? 大砂「Evernoteには色々入っていますが、たとえばレシピです。ネットで見つけたレシピ記事をクリップして『夜ご飯』というタグをつけて保存しています。それにもうすぐ教育系に就職するので、今の教育事情について書かれたニュース記事だとか使えそうな記事もクリップしています。」 ――ウェブクリップ以外は? 大砂「研究論文を書くため、資料を集めてEvernoteに入れています。最近、これまでの研究の集大成になる論文である学位論文を作ったのですが、これを書くためには他の論文を読んだり、整理しておく必要がありました。以前は論文を整理するための専用ソフトを使っていたのですが、その場合は論文整理しかできないんです。Evernoteだと論文もウェブからの資料もまとめて一元管理できてとても便利です」 ――Evernoteを使う前は、論文以外の情報はどのように管理していたのでしょうか。 大砂「管理は……していませんでしたね。メモしておく程度でした。今までこういうソフトがなかったので、重宝しています」 ――Evernote内の情報はタグづけして管理されているのですね。 大砂「そうですね。ノートブックは自分で使っているものがひとつだけで、タグを振り分けて管理しています。もう一つノートブックがあるのですが、これは石川さんとの共有ノートブックです」   「共有ノートブックを”交換日記”のように使っています」 ――共有ノートブックにはどんな情報を入れていますか。 大砂「石川さんはネットの面白い記事をよく見ているんです。その内容を私も知りたかったし、逆に私が知った情報も石川さんに伝えたいと思っていました。情報を共有できる方法はないのかなと思って調べたら、Evernoteに共有機能があることに気づいて」 石川「ウェブの記事以外にも、二人で『交換日記』のようにして使ってもいます」 ――交換日記? 石川「たとえば『今日の取材でどんなことを話そうか』といった相談ですね。あらかじめEvernoteを使ってやりとりしておくんです」 大砂「私が黒字で、彼が赤字でそれぞれノートに書き込んでいきます。お互い好きな時間に書いておけるのがいいですね」 ――共有ノートブックを連絡手段として使っているわけですか。 大砂「交換日記もそうですが、Evernoteの便利なところは時間を後ろにずらせるということですね。クリップしたものや保存したものを、どこにいても後からアクセスして見られるので便利です。スマホやタブレットも研究用も含めると4台くらいあるので、USBメモリを持ち歩かなくていいのは助かります」 ――他には……ポストイットの写真が入っていますね。 大砂「これはポストイットを使って論文構成を考えている過程です。論文に入れるエッセンスをポストイットに書き込んだ後、並べ替えて流れを考えていくんです。でもこのままずっと置いておくわけにはいかないので(笑)、要所要所で写真を撮って残しておきます」 石川「ポストイットを使うと二人で相談しやすいんですよ。相談しながら論文の流れを簡単に入れ替えられますし」 ――たしかにこの方法だと情報の流れが整理しやすいですね。   「Evernote は小さなコミュニティで情報をシェアするのに適しています」 大砂「実はここにくるまでの間、二人で話していたことがあって、それは『EvernoteとFacebookは何が違うんだろう』ということなんですが」 石川「EvernoteはFacebookよりもさらにクローズドなんですよね。たとえばウェブの面白いページをシェアするとき、Facebookだとフレンド全員に公開になりますが、Evernoteだと彼女だけに確実にシェアできる。もちろんFacebookでメッセージを使って伝えるという手もありますが、そこまでやるほどでもないんです(笑)。そういうとき、Evernoteの共有ノートブックに入れておくという距離感がちょうどいいと感じます」 大砂「研究室とかサークルとか、同じ情報を必要としている小さなコミュニティでシェアするなら Evernoteの方が適しているのかなと思います」 ――情報をシェアするという視点でEvernoteを捉えているわけですね。お二人は今後、Evernoteをどのように活用していきたいですか? 石川「本好きの友人に今読んでいる本をよく聞くので、それをAmazonページか何かでクリップし、共有してもらうと面白いかなと思っています」 大砂「もうすぐ就職なので、そうするとまた使い方が変わるかと思います。どう変わるかが自分でも楽しみです」