日本の治療業界を変えるモデルケースになりたい – 堂嶋賢征さんに聞く働き方

名古屋で開業して 7 年。全国を飛び回りながら”治療家”として人の体を癒し続ける堂嶋賢征さん。最近ではセミナーへの登壇や書籍の執筆など、治療家の枠を飛び越えて活躍されています。そんな堂嶋さんが仕事で愛用するのが Evernote。 治療家というお仕事の中で、Evernote がどのように役立っているのか。お話を伺う中で見えてきたのは、知られざる鍼灸師の業界事情でした。 氏名:堂嶋 賢征(どうじま けんせい) 日本の治療業界が抱える問題点を解決したい ――本日はよろしくお願いします。まずは Evernote のお話に入る前に、治療家というお仕事について教えていただけますか。 堂嶋:治療家とは、その名の通り病気やケガを治す仕事です。僕が持っている資格は鍼灸師で、鍼とお灸、それから整体を行っています。自宅も治療院も名古屋にあるのですが、1 ヶ月の半分は東京や大阪、京都、福岡などに飛んで治療を行っています。 ――堂嶋さんのように、日本を飛び回るスタイルで働かれる治療家の方は珍しいのでは? 堂嶋:あまりいないですね。 ――なぜ一般的な治療家と違うスタイルを取り入れているのですか? 堂嶋:その理由をお話するためには、鍼灸師の業界が抱えている問題を説明しないといけません。ちなみに鍼灸師の平均年収がいくらかご存知ですか? ――いえ、存じ上げませんが……。 堂嶋:昨年のデータで約 205 万円です。 ――そんなに少ないのですか!? 堂嶋:これには理由があるんです。日本人の中で生まれてから死ぬまでに一度でも鍼灸を受ける人の数は国民の5%程度で、この数字は変わっていません。学校が増えて、鍼灸師の数も増えたのに、お客さんは増えないので一人分の取り分がどうしても減ってしまうんですよね。鍼灸師は国家資格ですが、それだけで食べていける人は 5%、開業してやっていける人は 1% 程度しかいないのが実情なんです。 ――鍼灸を受ける人が 5% というのも驚きました。少ないのですね。 堂嶋:鍼灸は法律で広告を打ってはいけないということになっているんです。整体やカイロプラクティックやアロマなどは法律で定められていないので構わないんですが、鍼灸は僕が値段や治療内容を公に宣伝したらアウトです。 ――そんな事情があったとは。 堂嶋:ただ、僕は鍼灸を残す価値のある治療法だと思ってるんです。廃れさせてはいけません。そこで、こうした新しい働き方を自分自身がやってみることで、治療院以外での働き方を作りたいと思っているんです。 Evernote を使うスペシャルな理由はない。近所の定食屋のような”ちょうどいい”存在 ――そもそも堂嶋さんが治療家を目指されたきっかけは? 堂嶋:目指したのは 14 歳でした。当時、何でもいいので世界一になりたいと思っていたんです。たまたま読んだ解剖学の本がおもしろくて、それから独学で勉強しました。高校卒業後にアメリカへ留学し、帰国後に資格を取って 21 歳で開業しました。今年の春にアメリカに行ったんですが、そこで驚いたのは、あちらの鍼灸師は平均年収がとても高いんです。昨年からは米軍も正式な医療として鍼灸を取り入れています。でも、日本とそれだけ差があるにも関わらず、アメリカをはじめ海外では、日本人鍼灸師というだけで尊敬されるんです。世界的に有名な企業のCEOやミュージシャンなんかも鍼灸を取り入れていますが、担当しているのは日本人の鍼灸師なんですよ。 ――そういった業界事業があったのですね。さて、そんな堂嶋さんは Evernote をどのようにお仕事で活用されているのでしょう。 堂嶋:Evernote は 2010 年 8 月から使っています。実は一度、挫折してるんですよ。最初はカルテとして使いたかったんですが、セキュリティの関係からパスワードをかけていたら、それを忘れちゃったんです(笑)。そこで一度 Evernote から離れて、他のアプリを転々としていました。でも結局、どれもしっくりこなくて…テキストエディットを使ったりもしていたのですが、また Evernote に戻ってきたというわけです。 ――なぜ Evernote をもう一度使おうと思ったのですか? 堂嶋:カルテは結局、別のツールを使うことにしました。直接のきっかけは「TEDxTokyo yz」というイベントにスピーカーとして登壇したことです。そのときの台本を作るのに、スピーチの先生や台本を見てくれる人と共有する必要があって、思い出したのが Evernote でした。なぜか、共有するなら Evernote だという先入観があったんです(笑)。もっとも、それまでも Evernote の使用がゼロになったわけではなかったです。ちょこちょこ使ったり、やめたりして、大きく戻ったのがこのときだったんです。僕にとって Evernote は近所の定食屋みたいなもの。「ここが最高!」みたいなスペシャルな理由はないのですが、ちょうどいい存在なんです。それでもあえて理由を探すなら……緑が好きな色だから、でしょうか(笑)。 ――(笑)。でも、そういうものかもしれませんね。使うのに大げさな理由はいらなくて、”ちょうどいい”ツール。 堂嶋:先ほどお話ししたように、カルテとしてはもう使っていません。最近の使い方はいくつかあるんですが、まずは

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