「Evernoteを使うと一人でブレストができます」――川添祐樹さんの活用術

ビジネスにおける Evernote の活用法といえば、名刺管理や議事録の保存といった記録としての使い方がポピュラーです。しかし、使い道次第ではさらにクリエティブにも使えるのが Evernote の奥の深さ。今回は、次世代の人材育成やコンサルティングを手がけるナレッジネットワーク株式会社に勤務する川添祐樹さんに、ビジネスシーンにおける Evernote の利用法について伺いました。 氏名:川添祐樹(かわぞえ ゆうき) 所属:ナレッジネットワーク株式会社 Facebook:http://www.facebook.com/kawazoezoe   「Evernoteを使い始めたのは、分散する情報を一元管理したかったから」  ――まずは川添さんのお仕事について教えてください。 川添「ナレッジネットワーク株式会社で、人材育成をベースにソーシャルメディアやクラウドなどあらゆる手法を用いてトータルに営業活動をお手伝いする仕事をしています。Evernote の講習会も過去に10回ほど開催しています」 ――Evernote との出会いはいつ頃? 川添「3年前くらいからでしょうか。最初は無料版を使っていたのですが、使い方としてはアイデアをメモする程度でしたね」 ――現在は多彩な使われ方をされているとのことですが、どういった経緯でそこに至ったのでしょう。 川添「私は当時、会社員をしながらNPO活動もしていて、仕事を二つ持っているような状況だったんです。すると、どうしても情報が分散してしまうんですよ。それを一元管理したいという課題意識から、Evernoteに情報を集積するようになり、何でも入れておくようになりました」 ――具体的にはどのような使い方を? 川添「名刺管理や、仕事で使えそうなウェブの記事のクリップ、後はお客様を訪問する際の訪問メモですね。今すぐは必要でないけどいつか必要になるものや、面白いなと直感的に思ったものはすぐさま入れるクセがついています。また、今は法人営業をしていまして、SkitchやPenultimateも使っています」 ――デバイスは何をお使いですか? 川添「WindowsとiPhone、それに営業先ではiPadですね。仕事柄、ウェブサイトのプロデュースなどもするのですが、打ち合わせの際にお客様のウェブサイトのキャプチャを取り、それをSkitchで開いてスタイラスペンで直接書き込んでいきます。終わったらEvernoteに取り込んで、そのままお客様宛てにメールを送って共有したりしています」 ――議事録としての使い方ですね。 川添「そうですね。これまでだと、打ち合わせした内容を帰社してからテキストでまとめ直さなければならなかったのですが、その場でビジュアルで共有した方が絶対に速いですからね。弊社がお客様に対して伝えたいことの一つに”経営活動をスピーディーに”ということがあるのですが、お客様にも形式張ったやり方よりもすぐに共有した方が情報が新鮮だと仰っていただけています。ツールを使って時間短縮することで生み出されるものがありますから」   「EverShakerを使うと一人でブレストができます」   ――Evernoteに入れた情報を後から引き出すことはありますか? 川添「最近よく使うのが、EverShakerというアプリです。これはEvernoteの中に蓄積されている情報を検索キーワードに紐づけてシャッフルして表示してくれるアプリです。たとえば通勤などの隙間時間に、ポスターや広告などで目についたキーワードをEverShakerに入れてみるんです。そうすると思いもよらぬノートが出てきたりして、そこから新しい企画が生まれることもあります。今までだと人を集めてブレストしていたところが、EverShakerなら一人でブレストできてしまうわけです。落語の三題噺みたいなものですね」 ――なるほど。これまでの情報の蓄積があるからこそ、そういったクリエティブな使い方ができるわけですね。 川添「他には、企画立案のアウトラインもEvernoteを使って行なっています。たとえばプレゼンの内容を3つの大きな流れで構成するとします。その際、ノート内に1、2、3と見出しをつけて、それぞれの内容に必要な情報を各ノートからコピペし、さらに追記しながらざっくりアウトラインを作ります。それをパワーポイント等に落としこんで仕上げるわけです」 ――必要な情報をEvernoteで一元管理していると、アウトラインの作成もスピーディーですよね。ノートブックとタグの使い分けはどのようにされていますか? 川添「タグはクライアント訪問の際に使っています。お客様にお伝えしたいニュースや企画内容を日頃からEvernoteに入れているのですが、それぞれは各ノートブックに分散して保存しているんですね。それを一時的にまとめるのにタグを使います。たとえば11月27日に訪問する際に必要な情報には『*1127』というタグをつけておくわけです。アスタリスクを使うのは、タグの一番上に表示させるためです。こうすることで、訪問日に必要な情報が浮き上がってくるのです。訪問が終了して役割を終えたら、そのタグは解除します。イメージとしては各事業部からメンバーを集めて、プロジェクトチームを組むような感じですね。ノートブックが事業部、タグはプロジェクトチームです」 ――わかりやすく明確な使い分けですね。 川添「それと、ノートの内容の重要度を表すのにもタグを使います。★と☆と※という記号で情報の価値付けをしていますね」   「検索で思わぬ情報が出てくることも。それが仕事のアイデアにもつながります」   ――最後に、プライベートでの使い方も教えていただけますか? 川添「プライベートですと、妻のアカウントとノートブックを共有していて、ライフログや買い物リストなどを共有していますね。休日に子どもとスーパーに行ったりするときに、これまでは妻に買い物リストをメモで渡されていたのですが、それをEvernoteでリスト化すると便利です」 ――紙の節約にもなりますね。 川添「面白かったのは、たまたま”エクレア”というキーワードで検索したときに、昔ファミリーマートで買った男性向けスイーツ『俺のエクレア』のパッケージが出てきたんですよ。筆のようなフォントで縦書きされたパッケージだったのですが、それがEvernoteのOCRでちゃんと認識されたんです(笑)。先ほどEverShakerの話をしましたが、ビジネスとプライベートを分けて管理しているつもりでも、ふとしたときに両者が有機的に結びつくのが面白いし、仕事のアイデアにもつながりますね」 ――ありがとうございました。