建築家・谷尻誠さんに聞く、アイデアを生み出すための発想法

建築家として忙しい日々を送っている谷尻誠さん。ONOMICHI U2 やくるりの森をはじめ、住宅、複合施設、インテリア、インスタレーションなど、これまでに手がけられたお仕事は多岐にわたります。そんな谷尻さんにとって、クリエイティブなアイデアを発想するために欠かせないという仕事道具が、Evernote と JOT SCRIPT。いったい、どんな使い方をされているのでしょうか。谷尻誠さんの発想法に迫ります。 氏名:谷尻 誠(たにじり まこと) サイト:SUPPOSE DESIGN OFFICE Facebook:SUPPOSE DESIGN OFFICE Twitter:@tanijirimakoto 「本来、物事の答えというのは多種多様にあるもの」 ――谷尻さんは JOT SCRIPT をお使いだと伺いました。 谷尻:はい。主に iPad mini との組み合わせでプレゼンをするとき使っています。書き心地もよくて満足していますね。 ――プレゼンというとスライドを切り替えていくというイメージがありますが、その場で何かを書かれることもあるのでしょうか。 谷尻:よく書き込んでいますよ。たとえば、「◯ + ◯ = 5」という式を書いたスライドがあります。日本では計算問題が「2 + 3 = ◯」という形で出ることが多く、この場合は答えが「5」にしかならないのですが、「◯ + ◯ = 5」であれば答えは「2 + 3」でも「1 + 4」でもいいですよね。本来、物事の答えというのは多種多様にあるものなのに、日本の教育ですと答えは一つという教え方をするため、クリエイティブな思考が育ちにくいのです。……というような説明をプレゼンやセミナーで行うとき、後からどんどん書き込んでいくやり方をしているのです。 ――なるほど。ところで図面などを扱うことも多いと思いますが、そちらでも手書きをお使いに? 谷尻:手書きですね。たとえばコンペに参加して、一次審査に資料を提出するとします。ここを通過すると次は二次審査に入るのですが、その場合、新しく資料を作りなおすのではなく、一次審査で提出した資料だけを使ってプレゼンを行うというのが建築業界のコンペでのルールになっています。ただし、プレゼン中に手書きで説明を加えることは特に禁止されていませんから、僕はプレゼンしながら手書きで補足を付け加えるすることが多いですね。質疑応答でも、手書きで回答した方が質問者がイメージしやすいですから。 ――字でも絵でもパッと書けるのは手書きならではですね。タイピングではこうはいかないでしょうし。 谷尻:この方法でプレゼンすると、他の方から必ず「それは何なの? 何を使っているの?」って聞かれますよ(笑)。 ――たしかに気になります(笑)。どんなアプリを使っているのでしょうか。 谷尻:Evernote のインタビューなのにすみませんが、UPAD というアプリを使っています。画像や PDF を読み込んで、さらにそこに手書きできるのがとても便利です。たとえばスタッフが CAD で起こした図面を入れておいて、移動中に赤を入れたりしています。 ――手書きを多用されるんですね。 谷尻:僕はキーボードをタイピングするよりも手で書きたい派なんです。タイピングでは図をサッと書いたりできませんからね。 「Evernote で遠隔操作してもらっています」 ――Evernote もお使いいただいているとか。 谷尻:2 年半くらい前からかな。ネットで何かの記事を読んでいて使い始めました。Evernote に惹かれたのは、何でも入れることができる自由度の高さですね。手で書いたものを写真に撮って入れたりとかもできますし。 ――お仕事で Evernote を使われるのは、どんな場面ですか? 谷尻:主に仕事の資料を入れておいて、打ち合わせ前にチェックしています。また、ヒアリングした内容を秘書がまとめて Evernote に入れてくれるので、そのノートを共有しています。僕はとにかく移動が多くて、乗り物がオフィスみたいなものなんですよ。移動時間を効率的に使えるかどうかはかなり大切で、仕事の資料などはなるべく移動中に確認したいんです。実は秘書は広島にいるのですが、Evernote

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