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研究者を目指す大学生が、論文や授業のまとめに Evernote を使う理由

ビジネスや趣味など、さまざまな場面で活用されている Evernote 。実は学業でも大いに役立つことをご存知でしょうか。東京大学理学部地球惑星物理学科で研究者を目指し学業に励んでいる神野 拓哉(じんのたくや)さんも、Evernote を勉強や研究に活用されているユーザーの一人です。ふだん、どのように使われているのかを伺いました。 雲や雨など大気物理を専攻、将来は研究の道へ ――神野さんは東京大学理学部で地球惑星物理学科を専攻されているそうですが、どのような学科なのでしょうか。 神野:高校でいう地学全般を学ぶ学科です。地震だったり海洋だったりと幅広いのですが、僕の専門は大気物理。雲や雨に関する様々な現象などの研究をしています。 ――将来は研究の道に? 神野:そのつもりです。 ――Evernote を使い始めたきっかけは何だったのでしょう。 神野:友人が Evernote の共有リンクで音楽のプレイリストを書いたノートをシェアしてきたんです。そこから Evernote へ飛んで存在を知り、使うようになりました。ただ、その頃はまだクラウド自体そんなに使っていなくて、Evernote もメモ帳代わりに使っているような感じでしたね。 その後、友人から iPad を譲ってもらったのですが、そのタイミングで研究者の落合陽一さんが Evernote で論文データベースを作っていることを知って、本格的に使い始めたのです。 PDF や Word の中の文字列まで検索できる機能が便利 ――Evernote をどんなシーンで活用されているのでしょうか。 神野:まず、落合さんと同じく論文データベースです。授業や友人との話の中で出てきておもしろそうだと思った論文を検索して探し、論文の PDF と自分なりのまとめを一緒に保存しています。Evernote は PDF や Word の中の文字列まで検索できますし、PDF に自分で書き込みを追加できるのも便利です。僕はこの機能のためにプレミアムプランを契約しています。 紙で読む論文や配布されるプリントについてもノートに保存していますが、いちいちスキャンするのではなく、Evernote のドキュメントカメラで撮って保存することで労力を軽減しています。 ――論文をまとめるための専用ソフトなどもあるのでは? 神野:たしかに管理用のソフトもありますが、一つのノートの中にいろいろな形式のファイルを入れられて、どこからでもアクセスできる Evernote の方が僕は使いやすいですね。 手書きでまとめた数式を写真に撮って Evernote に保存 ――授業でも Evernote を使うことはありますか? 神野:授業のノートは紙を使っています。というのも、PC の持ち込みやスマホで黒板を撮影するのを良く思わない大学教員もいるからです。それに、物理などは数式を書く必要があって、これは手書きでないと書けません。そうやって紙のノートに書いたものを、後から必要に応じて写真に撮り、Evernote に保存しています。 数式を使わない授業では Evernote を使うこともあります。サブメジャー(専門以外の授業)で映像関係の授業を履修していたときは、先生からもらったフィードバックと映像作品の制作過程を一つのノートにまとめていました。メディア論やジャーナリズムのような授業では Evernote を使っている学生も多いですよ。 今後 iPad Pro と Apple Pencil を買うつもりなので、そうすれば数式も手書きできるようになるかもしれませんね。 プレゼン資料の作成に Evernote の機能をフル活用 ――学会などの発表で Evernote

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大学教員がおすすめする、大量の論文を管理するための Evernote 活用術

成蹊大学・理工学部で教員として勤務し、「材料工学」分野を専門に研究を続ける酒井孝さん。自らの研究はもちろん、学生とのやりとりにも Evernote をご活用いただいているのだとか。どんな使い方をされているのか、詳しくお話を伺いました。 氏名:酒井 孝(さかい たかし) 研究室サイト: 成蹊大学・理工学部・システムデザイン学科・材料力学研究室 研究室 Facebook: 成蹊大学・理工学部・システムデザイン学科・材料力学研究室 Twitter: @sakai_zairiki 「個人用と研究室用、2 つのアカウントを切り替えながら使っています」 ――酒井さんは、学生さんとのやりとりにも積極的に Evernote を活用されているそうですね。どのような使い方をされているのでしょうか。 酒井:私は個人用と研究室用に2つのアカウントを持っています。両方ともプレミアムで契約していまして、それぞれを切り替えながら使っています。自分のアカウントには論文や研究資料などを入れ、研究室用のアカウントには学会誌などを入れています。 学会誌は1ヶ月に4〜5冊ほど届くのですが、これをイメージスキャナで PDF 化して、Evernote に入れてしまいます。私自身は普段、MacBook を使っているのですが、個人用と研究室用のアカウントは簡単に切り替えができるので、特に面倒だと感じたことはありません。この試みは 5 年以上前から行っていて、当時から今までの学会誌がすべて入っている状態です。 ――Evernote に取り込むことでどんなメリットが生まれましたか? 酒井:物理的にかさばらないのはもちろん、いつでもどこでも研究室アカウントから参照できるのは大きいですね。何よりもすばらしいのは、キーワード検索できること。もし、Evernote を使えないとなると、まず学会のウェブサイトから学会誌の目次を確認して、いつ頃の学会誌に求める内容が載っているのか見当をつけ、それから書架に並ぶ学会誌の現物を開くことになります。Evernote に学会誌を入れてキーワード検索を使えば、この手間を一気に省くことができますから。研究室の学生も Evernote を使っていますが、その便利さを実感するのは卒論や修論など論文を書くときでしょうか。 ――研究室での利用を機に、学生さんが個人的に Evernote を使いはじめるということはありましたか? 酒井:そういうこともあるみたいですよ。もともと、うちの研究室はクラウドを推奨していて、学生にはローカルな HDD にデータを入れるなと教えています。ローカルでは PC を落としたり、忘れたりする危険性がありますからね。データをアップするのは Dropbox。連絡には Facebook を使っています。 ――メールは使わないのでしょうか。 酒井:メールは便利なのですが、1:1 の閉じたやりとりになることが多いのです。クローズドではなく、オープンな形でやりとりすることを心がけています。何かお知らせを出すときもメールではなく、Facebook に配信していますね。Evernote のノートの共有リンクを Facebook に貼り付けて使うことも多いですよ。 「Evernote は、いわば研究室の書架がつねに目の前にあるようなもの」 ――酒井さんご自身のアカウントの使い方についても教えていただけますか。 酒井:まずは自分で執筆した論文の管理ですね。執筆した論文のすべてを PDF 形式にして Evernote に保存しています。論文集に掲載された論文は、通常は紙で 50 部のコピーが届きます。本来は打ち合わせなどで相手に渡して説明したりするのに使うのですが、これがとにかくかさばるんですよ(笑)。だったら PDF で送った方が早いですし、Evernote ノートのリンクを共有する方がいいですよね。 ――なるほど。論文は紙ですと、かなりの量になってしまいますよね。 酒井:そうなんです。全部を持ち歩くわけにはいかないですからね。自分の論文だけでなく、他の研究者が執筆した論文も同様に PDF で Evernote に入れてテーマごとに管理しています。これらのファイルを同期した

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「二人で”交換日記”のように使っています」――大学院生、大砂さん・石川さんの活用法

人の記憶が十人十色であるように、どんなものでも記憶しておけるEvernoteの使い方も本当に人それぞれ。仕事にも学業にもプライベートにも使えるツールとして、多くの方がEvernoteを自分流に使いこなしています。今回お話を伺ったのは、明治大学大学院で生命科学を専攻する大砂まるみさんと石川晶雄さん。インタビュー時に就職を控えていたお二人は、Evernoteをどのように活用しているのでしょうか。 氏名:大砂まるみ/石川晶雄 所属:明治大学大学院 農学研究科   「論文を書くための資料を一元管理しています」 ――まずはお二人がEvernoteを使い始めたきっかけを教えてください。 大砂「1年前に海外インターンを広める活動をしていたのですが、そのとき知り合った人がインターン生に『Evernote面白いよ。世の中変わるよ』と話していたので、使ってみようと思いました」 石川「私はEvernoteのことは知らなくて、大砂さんから教えてもらいました。最初は何が便利なのかわからなかったんですが、ChromeにEvernoteのエクステンションを入れてウェブクリップするようになってから面白いなと感じました」 ――お二人ともクチコミということですね。大砂さんはEvernoteをどう活用されていますか? 大砂「Evernoteには色々入っていますが、たとえばレシピです。ネットで見つけたレシピ記事をクリップして『夜ご飯』というタグをつけて保存しています。それにもうすぐ教育系に就職するので、今の教育事情について書かれたニュース記事だとか使えそうな記事もクリップしています。」 ――ウェブクリップ以外は? 大砂「研究論文を書くため、資料を集めてEvernoteに入れています。最近、これまでの研究の集大成になる論文である学位論文を作ったのですが、これを書くためには他の論文を読んだり、整理しておく必要がありました。以前は論文を整理するための専用ソフトを使っていたのですが、その場合は論文整理しかできないんです。Evernoteだと論文もウェブからの資料もまとめて一元管理できてとても便利です」 ――Evernoteを使う前は、論文以外の情報はどのように管理していたのでしょうか。 大砂「管理は……していませんでしたね。メモしておく程度でした。今までこういうソフトがなかったので、重宝しています」 ――Evernote内の情報はタグづけして管理されているのですね。 大砂「そうですね。ノートブックは自分で使っているものがひとつだけで、タグを振り分けて管理しています。もう一つノートブックがあるのですが、これは石川さんとの共有ノートブックです」   「共有ノートブックを”交換日記”のように使っています」 ――共有ノートブックにはどんな情報を入れていますか。 大砂「石川さんはネットの面白い記事をよく見ているんです。その内容を私も知りたかったし、逆に私が知った情報も石川さんに伝えたいと思っていました。情報を共有できる方法はないのかなと思って調べたら、Evernoteに共有機能があることに気づいて」 石川「ウェブの記事以外にも、二人で『交換日記』のようにして使ってもいます」 ――交換日記? 石川「たとえば『今日の取材でどんなことを話そうか』といった相談ですね。あらかじめEvernoteを使ってやりとりしておくんです」 大砂「私が黒字で、彼が赤字でそれぞれノートに書き込んでいきます。お互い好きな時間に書いておけるのがいいですね」 ――共有ノートブックを連絡手段として使っているわけですか。 大砂「交換日記もそうですが、Evernoteの便利なところは時間を後ろにずらせるということですね。クリップしたものや保存したものを、どこにいても後からアクセスして見られるので便利です。スマホやタブレットも研究用も含めると4台くらいあるので、USBメモリを持ち歩かなくていいのは助かります」 ――他には……ポストイットの写真が入っていますね。 大砂「これはポストイットを使って論文構成を考えている過程です。論文に入れるエッセンスをポストイットに書き込んだ後、並べ替えて流れを考えていくんです。でもこのままずっと置いておくわけにはいかないので(笑)、要所要所で写真を撮って残しておきます」 石川「ポストイットを使うと二人で相談しやすいんですよ。相談しながら論文の流れを簡単に入れ替えられますし」 ――たしかにこの方法だと情報の流れが整理しやすいですね。   「Evernote は小さなコミュニティで情報をシェアするのに適しています」 大砂「実はここにくるまでの間、二人で話していたことがあって、それは『EvernoteとFacebookは何が違うんだろう』ということなんですが」 石川「EvernoteはFacebookよりもさらにクローズドなんですよね。たとえばウェブの面白いページをシェアするとき、Facebookだとフレンド全員に公開になりますが、Evernoteだと彼女だけに確実にシェアできる。もちろんFacebookでメッセージを使って伝えるという手もありますが、そこまでやるほどでもないんです(笑)。そういうとき、Evernoteの共有ノートブックに入れておくという距離感がちょうどいいと感じます」 大砂「研究室とかサークルとか、同じ情報を必要としている小さなコミュニティでシェアするなら Evernoteの方が適しているのかなと思います」 ――情報をシェアするという視点でEvernoteを捉えているわけですね。お二人は今後、Evernoteをどのように活用していきたいですか? 石川「本好きの友人に今読んでいる本をよく聞くので、それをAmazonページか何かでクリップし、共有してもらうと面白いかなと思っています」 大砂「もうすぐ就職なので、そうするとまた使い方が変わるかと思います。どう変わるかが自分でも楽しみです」