PC や OA 機器類の買取販売からジェラート店の運営まで幅広い業態で事業を展開する FELLOWS 株式会社。3 つの拠点をつなぐツールとして Evernote Business を導入したところ、社員のコミュニケーション活性化や情報共有が格段に進んだといいます。多拠点におけるビジネスを Evernote Business でどう加速させていったのか。代表取締役 森智紀さんにお話を伺いました。
拠点間のコミュニケーションを改善するために Evernote Business を導入
――なぜ Evernote Business を導入されようと思ったのでしょうか。
森:弊社は愛知県愛知郡の本社のほか、愛知県日進市、長崎県、埼玉県にも拠点があります。多拠点に事業を展開する中で、社員間のコミュニケーション不足を感じてきたというのが大きな理由です。
――コミュニケーション不足がどんなところに表れていたのでしょう。
森:弊社のメインビジネスは、インターネットでの中古 PC 買取販売です。仕入れた中古 PC のデータを消去し、再インストールとクリーニングを行って、注文が入ったら梱包して発送します。本社だけで完結できていた頃は問題なかったのですが、営業所が増えてくると、どこまで商品化が進んでいるのか、商品の品質や在庫管理など、各拠点間での情報共有をこまめにする必要性が出てきました。
それまでコミュニケーションツールといえば電話やメールだったのですが、これらは 1 対 1 でのやりとりになりがちですよね。そうではなく、1 対複数で情報共有できるツールを導入したかったのです。
――他にも製品がある中で、Evernote Business を選んだ決め手は何だったのでしょう。
森:他のグループウェアよりもコストパフォーマンスが高いこと。それから、私自身が以前から個人的に使っていて、使い勝手を気に入っていたということです。Evernote は階層が浅くて、ほしい情報にたどり着くまでが他のツールより早いのです。もともと私は愛知中小企業家同友会に所属しており、そこで知り合いの社長さんにご紹介いただいたのが Evernote との出会いでした。ScanSnap も一緒に導入しまして、名刺や書類をスキャンして Evernote に入れておくと、外出先からでも情報にアクセスできるのが気に入っています。
業務日報やクレームを全拠点で共有、スキルアップと品質向上につながった
――Evernote Business の使い方について教えてください。
森:まずは情報共有です。毎日の売上の日計報告や業務手順、クレームの共有などを行っています。クレームを受けるのと商品化のための作業は別拠点で行なっているので、クレームの内容を共有する必要があるのです。これまでは拠点ごとに共有フォルダを作っていたのですが、それだと拠点間では見ることができませんでした。
弊社は商品化チームが全拠点に 5 ~ 6 人いるのですが、クリーニングや梱包などは拠点間でやり方が違うので、お互いどうやっているのかを学びあっています。動画の共有もできるので、たとえば梱包作業の様子を撮影して伝えることも簡単にできますね。また、商品は中古品なので品質もばらばら。傷などの状態を写真に撮って共有したりもしています。こうした情報共有を進めることで、全員のスキルアップや品質の向上につながっています。
他にはジェラート店では、シフト表や就業規則、店舗マニュアルなどを Evernote Business で全員が見られるようにしています。
また、業務日報をつけていたのですが、書く人と書かない人に分かれてしまったり、義務感でやっているので内容が薄かったりすることが多かったのです。そこで、Evernote Business 内に社内掲示板としてのノートを作成し、誰でも気軽に書き込めるフリースペースとしました。自主的に活用してほしいので強制ではないですし、フォーマットも決めていません。Evernote はこうした様々な使い方に柔軟に対応できるツールですね。
社内掲示板を設けてからは“やらされている感”がなくなったようで、発信者の責任感も増し、より具体的な内容が出てくるようになりました。
ワークチャットのおかげで社員同士の距離が縮まった
――Evernote Business の導入効果を実感していますか?
森:拠点間のコミュニケーションが導入前よりも格段に上がったと感じています。全員が参加しているワークチャットでも、誰かが発言したことに対して別の拠点の人が返したりと、離れていても一つの会社なんだなという一体感が感じられるようになりました。
また、年に一度、全社員を集めての全体会議を行っているのですが、これまでは一年に一度しか会わない人もいてよそよそしい感じがありました。特に中古 PC 買取販売事業とジェラート事業は普段関わることが少ないですからね。Evernote Business 導入後は、各事業部のノートを自由に見られるのでお互いの業務が把握でき、実際に会ったときも距離感が近くなったと思いますね。
――Evernote Business について社員の方の反響はいかがでしょうか。
森:最初は「また社長が何かやらせようとしているな」くらいだったと思います(笑)。やはり初物にはアレルギーを持つ人が多いですから。そこで半年くらい前から Evernote を浸透させるために Evernote 推進委員会を社内につくり、各拠点に担当者を一人おいて、使い方をスタッフにレクチャーするようにしたのです。各拠点の活用状況や課題については Skype を活用して月に一度会議を行い改善しています。
そのおかげで、導入時に比べても Evernote Business の効果が高まってきていると感じますね。
――ありがとうございました!