和歌山市一円に多くの顧客を擁し、法人税や所得税などの申告代理業務、相続関連業務などに数多くの実績を持つ宮脇合同会計事務所では、2014 年 11 月から Evernote Business を導入。これまで紙ベースで行われてきた過去の業務案件の記録や、進行中の案件の情報伝達を Evernote Business に移行することで、業務の効率化や時間短縮、さらには有益な情報の共有・伝達の仕組み作りを実現しています。
書類作成と情報共有のツールとして Evernote Business に注目
和歌山県和歌山市を中心に地域企業の会計業務を手がける宮脇合同会計事務所では、お客様の事業の将来を視野に入れた、親身のコンサルティングやアドバイスで信頼を集めています。
Evernote Business の導入以前は、同事務所でも紙の書類による情報の共有、保存を行っていました。たとえば、「報・連・相(ほうれんそう)シート」を手書きや Word ファイルで作って共有していましたが、忙しい日常業務の中で数多くの書類を継続的に作成し、その整理や保存をするのは所員の負荷が大きかったと、所長の宮脇康成氏は振り返ります。
宮脇合同会計事務所 所長 宮脇 康成さん
宮脇「これでは貴重なお客様の情報が、所内の関係者にタイムリーに伝わりません。また、ある人が調べたことを他の人が知らないと、また同じことを調べなければならないといったことも起こります。新しい情報共有の仕組みを作ることが、業務効率の向上とミスの防止につながると考えたのです」
同事務所ではすでに他のグループウェアも導入していましたが、情報共有の機能が実際の業務要件に合致していませんでした。そこで、注目したのが Evernote Business です。
外出が多い人でも確実に重要な情報を共有できる
Evernote Business に着目した理由について宮脇氏は、「所員の何名かがすでに iPad 上で個人的に Evernote を利用していた経験から、事務所の情報共有や業務処理簿の作成にも活用できるのではと考えました」と語ります。そこでさっそく Evernote Business の Web サイトから登録し、2014 年 11 月から利用を開始。現在は、外勤担当者全員と一部の内勤者がユーザになっています。Evernote Business の導入により、外勤者は iPad を使って、外出先からでも完了した業務の報告などを直接 Evernote Business 上のノートブックに書き込むことができるようになりました。内勤者は、作業ミスの発生情報などを Evernote Business で共有できるため、担当者が外出している場合にも的確に状況を把握し、問い合わせに対応することが可能になっています。
宮脇「将来的には、マイナンバー制度導入など今後の動向を考えると、利便性と業務内容のバランスを考えながら、ある程度利用者を限定することも必要だと考えていますが、Evernote Business 自体の情報セキュリティについては、数多くの利用実績をもとに十分信頼できると判断しています」
導入からはまだ半年余りですが、所内会議の議事録を Evernote Business のノートブックに作成して所内の知識を共有するなど、すでに新しい試みも進んでいます。打ち合わせ内容をノートブックに記録しておけば、その場にいなかった人も後から閲覧できます。
宮脇「この結果、所内で今どんな案件が進んでいるか、何が起こっているかを関係者で広く共有できるようになりました。他には『朝礼』ノートもあって、所用で朝礼に出られなかった人が、その日の伝達事項をチェックできるようになっています」
ワークチャット機能で意思決定がスピードアップ
事務所内では、すでに Evernote Business の特性を業務に活かしたユニークな活用法も生まれてきています。現在フルに活用されているのが、ワークチャット機能です。これは、いわゆるインスタントメッセージのように会話(チャット)をしながら、複数のメンバーでノートやノートブックを共有できる仕組みです。1 つのノートの内容について複数人で会話や議論を交わしたり、意見をもらったり、ノートの内容を修正するなど、タイムリーに共同作業を進めることができます。もちろんすべての記録が残るので、後から議論の経過や結論を見ることも可能です。
宮脇「ワークチャットを使うようになって、承認や決断が格段に速くなりました。そのつどメンバーが集まらなくてもオンラインで話し合えるし、会議のための時間調整や移動がなくなり、非常に効率がよくなりました。所員からは、『稟議書と同じ効果がある』という評価も聞かれます」
これまでは小さなことでも対面で話していたのが、「ワークチャットに入れてあるので検討して欲しい」と伝えておけば、後ほど「では、あれで進めてください」と返事をもらうだけで済むようになり、大幅な時間の節約が実現しました。
もう 1 つ宮脇氏が高く評価するのが、Evernote Business の検索機能です。保管されている文書の内部テキストをすべて検索できるため、お客様からの問い合わせ対応などでも、キーワードを入れるだけで該当するすべての文章を見つけ出すことが可能です。
宮脇「たとえば退職金に関する税務上の文言を入れれば、過去の書類から全文検索でヒットできます。まるで会計や税務の質疑応答集を常にそばに置いているような便利さです」
さらに省力化という面でも、Evernote Business は成果を挙げています。その好例が、書籍の目次のノート化です。本の書名と目次を 1 つのノートにまとめて入れておき、必要な時に検索するのです。その結果、これまで毎日のように繰り返されていた、「あの事例はどこにあっただろうか」と探し回ることがなくなったと宮脇氏は言います。
宮脇「今まで情報というと、本や Web サイト、手書きメモなどさまざまなところに散在しており、欲しい情報を 1 つ探すだけでも大変でした。これからは情報を Evernote Business に集約して検索できるので、自分の頭の中も整理できると感じています」
Web クリッパーによる情報蓄積の試みも進行中
「Evernote Business は以前のグループウェアと比べて検索機能が強力で、欲しい情報にたどり着くまでの速度が非常に速くなりました。また、すぐに起動して使用できる手軽さも Evernote Business ならではです」と、情報活用のスピードアップを評価する宮脇氏。その一方では、今後の情報蓄積の試みにも着手しています。Web 上 の必要な情報を Evernote Business に集めておく、いわゆる Web クリッピングです。各所員が見つけた有益な情報やニュースを、Web クリッパーを使って Evernote Business 上に保存しておきます。これまではグループウェアで行っていましたが、このトライアルが軌道に乗れば、将来的に Evernote Business 上に情報を蓄積していく予定です。
宮脇氏は、今後は Evernote Business のノート数をさらに増やし、所員全員が「Evernote Business がないと仕事ができない」と言うまでに浸透させていきたいと考えています。
「そのためには、この先も情報共有や省力化など共通の目標に向かって、私たち全員が意識的に使い続けていけるかが重要な課題になります。優れたツールでも、使うのはやはり人です。継続的に Evernote Business に情報を蓄積していくための、モチベーションの向上を図っていきたいと願っています」と抱負を語る宮脇氏。さらなる情報活用の実現に向けて、これからも Evernote Business は貢献していきます。
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