使い方と事例

「アイデアをもやっとした状態のまま入れられるのが良い」――いしたにまさきさんの活用術

今回、お話を伺ったのは Evernote ブログ/バッグアンバサダーのいしたにまさきさん。ブログ「みたいもん!」管理人であるだけでなく、「とれるカメラバッグ」や「ひらくPCバッグ」、Evernote Market限定版「ひらくPCバッグ Evernote Edition」のプロデュースなども手がけ、マルチに活躍されているブロガーです。その多彩なアイデアが生まれる源泉はどこにあるのか。また、Evernote をどのように役立てているのか、その秘訣を伺いました。

 

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氏名:いしたに まさき

blog:みたいもん

Twitter:@masakiishitani

ひらくPCバッグ Evernote Edition

 

 

「テンプレート化したものを Evernote に入れています」

――いしたにさんは Evernote をかなり初期の段階からお使いいただいていますよね。

いしたに「そうですね。でも今は一昔前に比べると若干アクセス頻度は落ちていて、常駐させて何にでも Evernote を使うというわけじゃなくて、用途によっては他のアプリを使っています。たとえば単にメモをとるだけなら CotEditor みたいなテキストエディターの方が使いやすいし、タスク管理には Clear というアプリを使っている。なぜかというと、触っていて気持ちがいいからです。機能的に優れているというのも重要ですけど、気持ち良くないと毎日は使わない。ただ、メモにしてもタスクにしても、そこにずっと溜め込むものではないんですよね。メモツールにしろタスクアプリにしろ、あくまで一時的な窓口。いざ残しておくとなったら、Evernote を使うんです」

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DSC_6472-3_――Evernote に入れるか判断する基準はあるのでしょうか。

いしたに「自分の中でテンプレート化されているものってありますよね。たとえば定期的に参加するミーティングとか。その議事録なんかは Evernote でとっています。前回の議事録をコピペして、そこに上書きしていくから。だいたい5回くらい繰り返して使うようなものはテンプレート化して Evernote に入れておくんですよ。3回目くらいで『そろそろテンプレ化しないとまずいかな』と思い始めますね」

 

「フラグを立てたものは全部 Evernote に送られるようにしています」

――いしたにさんはこれまでに多数の著書を執筆されていますが、そうした書籍に関する情報なども Evernote に入れていらっしゃいますか。

いしたに「書籍の執筆でも Evernote は使いますが、主に最初のフェーズですね。まず書籍用のノートブックを作って、そこにネタをどんどん放り込んでいくんです。ウェブクリップや写真など、何でも。ネタがある程度の数になったら Evernote ノートブックを編集者と共有することもあります」

――そこからネタを整理して書籍の執筆に?

いしたに「いや、整理のために時間を使うのが嫌なんですよ。そのために Evernote を使っているので、基本的にはどんどん入れていくだけです。ネタの中で使えるのは3割くらいで、多くは使えないネタになります。使わなかったネタは『使わないネタ』として分類しておきます。今回は使わなくても情報を一応とっておくと、将来近い領域の本を書くときに使えることがあるんです。そのときは検索で出てきてほしいんですね」

DSC_6487-3_――なるほど。またゼロからネタを探すのは大変ですからね。

いしたに「ゼロから動かなくていいということが大事なんですよ。でないと心が折れてしまう(笑)。さぁゼロから書くぞってなるとダメなんです。ネタや作業途中の原稿があって、そこから始めるとスムーズです。そのためにはどこかにネタをためておく場所が必要で、私にとってはそれが Evernote なんです。だからといって、わざわざ『情報収集の時間』というのは作っていません。普段やっていることから、Evernote につながるように環境を作っています」

――というと?

いしたに「たとえば Twitter で気になる情報が流れてきたら”お気に入り”に登録しますよね。すると、それが IFTTT を経由して Evernote に送られるようにしているんです。Gmail でスターをつけたメールも Evernote に送られます。自分でフラグを立てたものは全部 Evernote に送られるように設定しているんです。そうしないと、ネタが欲しいときに『あのとき Twitter で見たのに!』ってなるじゃないですか。それが嫌なんです」

――作業を効率化するための環境構築に Evernote を役立てていただいているんですね。

いしたに「そう、だから Evernote はやることが決まったときにしか開きません。僕にとって必要な情報が Evernote 内にあるのはわかっているんです。だから後は引っ張りだしてやればいい。『ちょっと”俺”出てこい』って感じですね(笑)」

――もう一人の自分、まさに外部脳ですね。

いしたに「なぜ Evernote なのかという理由は他にもあります。それは、Evernote が『クラウドでありながらクラウドでない』という部分なんです。デスクトップクライアントを同期するとローカル環境にデータが落ちてくるから、オフラインでも使えますよね。(※ Evernote for Mac/Windows を同期すると、クラウドだけでなくコンピューターにもノートデータが保存される。)だから前もって同期しておけば、ネットにつながらない状況になっても、Evernote 内の必要な情報は取り出せるのがいいですね」

 

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「アイデアをもやっとしたまま入れられるのが Evernote の良いところ」

――いしたにさんはバッグのプロデュースをはじめ様々なプロジェクトにも携わっていらっしゃいますが、その中で感じる Evernote のメリットはありますか?

いしたに「よく勘違いされるんですが、僕は基本的にクリエイタータイプの人間ではないんですよ。0から1を生み出すのではなく、1を10や100にしていく人間なんです。何かをやりたい人が僕に相談をしてくれることで、僕が持っている引き出しを開けてアイデアを取り出していく。そのためには、将来何に使うかわからない情報であっても、とりあえずとっておくということが必要です。その使い方に Evernote はすごく合っているんですね」

DSC_6496-3_――カバンのプロデュースでもそうした使い方を?

いしたに「abrAsusブランドの方から『そろそろ何か作りませんか?』と話をもらい、ざっくりしたところから始まってカバンができたのですが、それも0から考えることになっていたら、もっと時間がかかったと思います。だけど”カバン”というキーワードが、いつも頭の斜め上くらいの空間にたゆたっているような状態が既にキープできていると、それほど時間がかからないんですね。皆さんは完成したものしか見えないので、たまに『なんでカバンなんですか?』なんて言われます(笑)。でも僕の中ではそういうアイデアは全部もともと頭の周りに偏在しているものなので、自分の中では整合性がとれているんですよ」

――”ふわっとした状態”を常にキープするのに Evernote が便利ということですね。

いしたに「そう、Evernote ってファイル単位で保存しているわけじゃないですよね。テキストも画像も音声も、ファイルになる前のもやもやした状況で入っている。ファイルにするっていうのは、実は僕にとってはけっこう煩わしい作業なんです。だから、もやっとしたまま入れられる Evernote との相性が良いんです」

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