ネイティブ講師と英語で交換日記を行う「外国人と交換日記コース」など、ユニークな英語学習法で話題のオンライン英語学習サービス「英会話の NEW」。そこで活用されているメインのツールは、なんと Evernote なのだとか。
同サービスを立ち上げたのは、元シルク・ドゥ・ソレイユの通訳というユニークな経歴を持つ岩崎達矢さん。なぜ「英会話の NEW」を始めたのか。そして Evernote をどのように活用されているのか。じっくりとお話を伺いました。
フリーターからシルク・ドゥ・ソレイユの通訳へ
——本日はよろしくお願いいたします。
岩崎:よろしくお願いします! 実は今日は 6 年前、「英会話の NEW」を立ち上げて初めての生徒さんが決まった日なんですよ。そんな日に Evernote さんのインタビューを受けることができて光栄です。
——そうでしたか! 岩崎さんが立ち上げられた「英会話の NEW」は「外国人と交換日記コース」や「マンツーマン英会話コース」など、オンラインかつマンツーマンでのユニークな英語学習法が特徴ですよね。
岩崎:はい! そして「英会話の NEW」に欠かすことのできないツールが Evernote なんです。
——ありがとうございます。まずは岩崎さんご自身のお話から伺いたいのですが、元シルク・ドゥ・ソレイユの通訳などユニークな経歴をお持ちですよね。
岩崎:もともと 30 歳までフリーターのバンドマンでした。シルク・ドゥ・ソレイユの通訳になったきっかけは、たまたま入ったレコード屋のおじさんに仕事の紹介を受けたからです。
——たまたま入ったレコード屋のおじさんが、シルク・ドゥ・ソレイユの通訳の仕事を紹介してくれたのですか!?
岩崎:そうなんです。学生時代から英語は得意だったので、その仕事をやってみることにしました。そこからシルク・ドゥ・ソレイユの通訳として活動を始めました。
「英会話の NEW」はよくある課題を解決するためのサービス
——そんなドラマのような展開があるものなのですね。そこからどのようなきっかけで「英会話の NEW」を立ち上げることに?
岩崎:シルク・ドゥ・ソレイユの通訳の後は、英語を生かして音楽配信サービスのレコメンデーションを作る仕事に就いたんです。それを 5 〜 6 年くらい続けていました。Evernote と出会ったのもちょうどその頃です。同僚から「便利なアプリがある」と聞いて使い始めました。
転機になったのは東日本大震災です。あの出来事がきっかけで自分と向き合い、新しいことを始めようと思いました。
——「英会話の NEW」を立ち上げられたと。
岩崎:最初は個別コーチングをしていたのですが、課題があることに気づきました。最初は生徒さんもがんばってくれるのですが、1 〜 2 ヶ月もすると継続できなくなるのです。なぜかというと、コーチングの時間以外で英語に触れる機会が少ないからです。
——たしかにコーチングが週 1 だとすると、それ以外の 6 日間はついサボってしまうかもしれません。
岩崎:英語は毎日触れないと上達しません。そこで考案したのが、Evernote を活用したマンツーマンレッスンでした。
講師と生徒の毎日のやりとりに Evernote を活用
——どのように Evernote を活用されているのでしょうか。
岩崎:「英会話の NEW」では特徴的なコースが 2 つあります。「外国人と交換日記コース」と「マンツーマン英会話コース」です。どちらもオンラインのコースで、生徒さんと講師のやりとりに Evernote を使っています。
生徒さんにも Evernote をダウンロードしていただき、ノートブックを講師と共有します。交換日記コースではそこに日記を書いていくのです。生徒さんが書いた日記は、講師がチェックしてよりナチュラルな英語に添削します。さらにその下に、講師から日記への返事と質問が英語で書かれるので、それを見た生徒さんがまた返事を書いて……という感じでやりとりします。こうすると自然と毎日英語に触れることができるというわけです。
——なるほど。日記には何を書いてもいいのですか?
岩崎:はい。基本的には日記ですが、時にはビジネスメールの添削や英語プレゼンの添削などに使う方もおられますし、使い方は自由です。Evernote の良いところは、一つのノートの中にテキストや画像など様々な形式のファイルを保存できること。日記に写真を付けておくと、よりわかりやすくなって講師とのやりとりも盛り上がります。
——たしかにこれなら継続できそうです。相手がいるからでしょうか。
岩崎:そうなんです。英語を学ぶのに重要なのはリレーションシップだと思います。相手のことを知りたい、関係性を築きたいという気持ちが英語力を伸ばす原動力なのです。
——英語が一番上達するのは好きな人と仲良くなるために勉強しているときだといいますよね。
岩崎:そうなんです。しかも Evernote はマルチデバイスで使えるので、スマホを使えばちょっとしたスキマ時間にチェックしたり日記を書いたりできます。これも便利なところですね。
テキスト、写真、音声などを一つのノートにまとめられるのが便利
——「マンツーマン英会話コース」の方はいかがでしょうか。
岩崎:こちらも Evernote を活用するところは同じです。交換日記コースとの違いは、こちらは「話したいことを話せるようになる」ためのコースということ。自主トレをコーチをつけてやっている感じです。
交換日記プログラムのほか、オーダーメイドテキストを使って、一人ひとりにあったレッスンを行います。例えば、生徒さんが英語で言いたい内容を、レベルに合わせた英語テキストにし、発音も録音してもらう。それに対して講師が添削し、フィードバックを書いたり音声解説を返します。ネイティブの声で録音した音声ファイルも作成します。
メールでやろうとすると、音声ファイルは添付するか、クラウドサービスを使う必要があり大変です。Evernote であれば、これらがすべて一つのノート内で完結できるので、シンプルでわかりやすいのです。
——Evernote をお使いいただいている生徒さんの反響はいかがでしょうか。
岩崎:とても便利で使いやすいという反応をいただいています。お客さんは会社員や主婦層が多く、年代は主に 30 〜 40 代くらい。特に問題なく Evernote を使いこなしていらっしゃいます。Evernote のインターフェースの完成度が高いからだと思います。
——ありがとうございます。その他の使い方についても教えてください。
岩崎:生徒さんとのやりとり以外での私自身の使い方としては、まずセミナーなどに参加した際のメモですね。Evernote は録音機能もあるので、バックグラウンドで録音しつつメモも取れるのがとても便利です。
それからバンドマンだった経験を生かしてリスニング力アップのための音素材を制作しているのですが、これも Evernote に保存しています。写真やテキストと一緒に一つのノートにまとめておけるのがいいですね。
——本当に様々な場面で Evernote をご活用いただいているのですね。
岩崎:Evernote がなければ「英会話の NEW」はなかったといっても過言ではありません。まさに必需品! 絶対になくならないでほしいですね。
——ありがとうございました!