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「良いアウトプットは良いインプットから」 金融系コンサルタントが語る情報整理の重要性

ファイナンシャル・プランナーの頂点ともいえるグローバル資格「CFP」を持ち、金融系のコンサルタントとして活躍する他、雑誌への寄稿や書籍の執筆、自身のブログ運営など多方面で活動されている宮原 久美さん。

そんな宮原さんの精力的な活動を情報面でサポートしているのが Evernote です。宮原さんは仕事はもちろん、プライベートでも Evernote を積極的に活用されており、すべての情報を Evernote に集約。Evernote のことを、「私の情報基地」と呼んでいただいています。

Evernote で仕事とプライベートの情報を一元管理する方法について、宮原さんに詳しくお聞きしました。

※取材はオンラインで実施しました

<プロフィール>

11年間の専業主婦期間を経てファイナンシャル・プランナー資格を取得し再就職。その後、会社経営などを経て現在は金融系コンサルタントとして独立。コンサル業や文筆業、ブログ運営など多方面で活躍中。著書に『お客様目線でうまくいく 保険窓販5つのステップ』がある。

専業主婦として11年間を過ごし、現在は金融系コンサルタントとして独立

――まずは宮原さんのご経歴を教えてください。

宮原:私は大学卒業後、不動産業界で働いた後、結婚を機に退職しました。その後、11 年間は専業主婦として子育てをしてきましたが、また仕事に復帰したいと考えました。再就職にあたり資格を持っておきたいと思い、ファイナンシャル・プランナーの資格を取得し、保険代理店で働くことになりました。

その後は銀行への出向や、社内独立制度を活用した保険代理店経営などを経験し、現在はフリーランスの金融系コンサルタントとして活動しています。

――Evernote との出会いはいつ頃だったのでしょうか。

宮原:保険代理店に再就職した頃に受けた研修が Evernote を知ったきっかけでした。研修講師の方がとても知識の深い方で、こんなにもアウトプットがうまいのは、きっと良質なインプットがあるからこそだと思いました。

そこで、「先生はどうやって情報や知識をストックされているのですか?」とお聞きしたところ、Evernote を使っていることを教えていただいたのです。

当時は Evernote のことを知らなかったのですが、調べてみたところ、とてもおもしろそうなツールだったので使うことにしました。

仕事に欠かせない日経新聞デジタル版の記事を保存

――現在、宮原さんは仕事でもプライベートでも Evernote を活用されているそうですね。具体的な活用方法について教えていただけますか。

宮原:では、仕事での使い方からご紹介します。まず、気になるニュース記事のクリップです。金融系という仕事柄、私は日経新聞はデジタル版を利用して必ず目を通し、気になる記事は保存することにしています。

以前は紙の新聞をファイルに切り貼りして保存していたのですが、数が膨大になり整理が追いつかなくなってきました。また、紙で保存すると後から探すのが大変ですし、物理的に貼り付けてしまっているので不要になった記事を捨てるのが難しいという課題もありました。

そこで、現在は日経デジタル版を購読し、気になる記事を Web クリップやアプリの共有ボタンから Evernote にクリップする形でデジタルスクラップしています。新聞を切り貼りするやり方と違って、1 クリックで保存できるのには感動しました。また、Evernote なら 1 記事が 1 ノートとして保存されるので、不要な記事はノートごと削除すれば済みます。記事の整理も非常に楽になりました。

――どんなときに保存した記事を読み返すのでしょうか。

宮原:何かしらアウトプットする際に Evernote に保存した記事を見て、関連した情報を確認します。たとえば、私は銀行向けの雑誌に寄稿しているので、その原稿を執筆する際はよくノートを見返しています。金融業界は何よりも情報の正確性・信頼性が重要なので、しっかりと日経の記事で情報を確認する必要があるのです。

ブログ執筆やセミナー資料の保存にも活用

――記事以外も保存されていますか。

宮原:研修やセミナーを受けたときに配布された資料も保存しています。資料は紙で配布されるので、Evernote のカメラのドキュメント機能を使って撮影します。自動で台形補正してくれるのが便利ですし、文字もくっきり綺麗に写してくれるので、自分が書き込んだメモも読みやすくて助かっています。

デジタル化した紙の資料は一部を除いて処分しています。紙のまま置いておいても後から見ることって少ないですし、ペーパーレス化にもつながります。

――宮原さんはブログメディアも運営されています。ブログ運営でも Evernote を活用されていますか。

宮原:ブログ記事の執筆に Evernote を使っています。Evernote の「マイテンプレート」にブログ記事のテンプレートを入れており、記事を執筆する際に毎回活用しています。テンプレートには、「全体リード文」や「コンテンツ内容の MEMO」、SEO 対策用の「キーワード」など記事を書く際に必要な要素を入れており、それぞれの項目を埋めていけば構成の下書きが完成するというわけです。

ブログ記事の構成については、他のアプリを試したこともあるのですが、使い勝手の良さが理由で結局 Evernote に戻ってきました。Evernote ならスマホからでも使いやすいので、外出時にアイデアを思いついたときに助かっています。移動中にスマホで構成を途中まで作り、自宅に戻って PC から続きを作るといったように、シームレスに作業できるのが良いですね。

毎月の振り返りや旅写真の記録など、ライフログに便利

――続いて、プライベートでの活用方法についても教えてください。

宮原:プライベートでは、主にライフログとして活用しています。まず、ノートブック「今月のThemaと結果」をご紹介します。

私は月初めにいつも、その月にやりたいことをテーマ別に書き出します。テーマは「Works(仕事)」、「Study(勉強・資格)」、「Life&Health(健康)」「Fun&Rest(お楽しみ)」の 5 つです。たとえば、「Works(仕事)」なら「プレゼン資料を 1 人で作れるようになる」、「Life&Health(健康)」なら「日曜日の朝はジョギング 30 分!」といったように、その月に達成したい目標を設定するのです。

そして、月の終わりに「今月の結果」として、目標を達成できたかどうかなどを書き込みます。このようにテーマ別の記録をつけておくと、自分自身がどんなふうに過ごしてきたのか、何を考えていたのか、後からいつでも振り返られるのです。

――1 ヶ月に 1 ノートでしたら誰でも無理なく続けられそうですね。

宮原:そう思います。私も 2017 年 2 月からですから、もう 5 年以上続けることができています。

――本記事を読まれた方が実践される場合は、テーマを自分なりに変えても良さそうです。

宮原:そうですね。先ほどご紹介したテーマはあくまでも私の話なので、自分自身に合ったテーマで始めてみてほしいです。

――プライベートでのその他の使い方も教えていただけますか。

宮原:本を読むのが好きなので、読書記録を Evernote につけています。印象に残った箇所をメモしたり、感想をまとめたりしています。以前は紙のノートにつけていましたが、Evernote ならなくすこともないですし、後から見返す際も便利です。

また、旅行が好きなので、旅写真も Evernote に保存しています。写真の保管は基本的には Google Photo を使っているのですが、その中でお気に入りの数枚を Evernote に入れておくのです。Evernote は時系列でノートが並びますし、ノート内の写真がサムネイルとして表示されるので、本当にアルバムをめくっているような感覚で昔の旅を振り返ることができるんです。

Evernote は良いインプット・アウトプットのための「情報基地」

――Evernote でお気に入りの機能はありますか。

宮原:ノートブックをまとめられるスタック機能がすごく良いですね。また、ノートブックを並び替えできるのも便利です。ノートブック名の頭に「01」「02」といった数字をつけておけば、題名順で並び替えたときに好きな並び順にできます。

また、ホーム画面をカスタマイズできるのも便利です。私はよく使うノートをすぐアクセスできるようホーム画面にウィジェットとして配置したり、特定のノートを固定表示したりしています。

――最後に、これから Evernote を使ってみたいと考えている方へメッセージをお願いします。

宮原:仕事で良いアウトプットをしたいと思っている人は多いでしょう。良いアウトプットのためには、良いインプットが欠かせません。Evernote の良いところは、様々な形式の情報が整理された状態でインプットできることです。整理して蓄積できるからこそ、アウトプットする際にすぐ取りに行けるのです。

私は Evernote のことを「情報基地」だと捉えています。良い仕事や充実したプライベートを送るためには、自分だけの情報基地を 1 つ持っておくことが大事。Evernote は、そんな情報基地にぴったりのツールです。

――ありがとうございました。

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