2012 年 12 月にスタートした Evernote Business。日本においては、2014 年 5 月、NTTドコモ様と世界初となる販売代理店契約を締結し、法人向けサイト「ドコモビジネスオンライン」にて販売されています。販売を担当されている NTTドコモの皆さんは、どのように Evernote Business を活用されているのでしょうか。法人事業部 第一法人営業部の中村幸弘さんに、お話を伺いました。
氏名:中村 幸弘(なかむら ゆきひろ)
ビジネスプラス Evernote Busines
Evernote Business を使うことでチーム内の距離感が縮まった。
――中村さんは Evernote Business を部内でどのように活用されているのでしょうか。
中村:プロジェクトごとにノートブックを作って、あとは自由に使ってもらっています。気になる Web の情報をクリップする人もいれば、外部のセミナーに出席した時の報告としてレポートを書いたり、使い方は人それぞれですね。Evernote が合う人はどんどん使っています。主に森さん(法人事業部 第一法人営業部・森正岳さん)と使っている「BPSP」(ビジネスプラス*のスペシャルノートという意味)ノートブックでは、ノートブックを作成してからまだそれほど経っていませんが、すでに約 240 のノートが作成されるなど活発に使っていますね。たとえば日本全国でセミナーを行うときなどは、この「BPSP」に議事録ノートを作成すると便利なんですよ。森さんがセミナーに出席して、その場で直接 Evernote Business に議事録をとり、写真も撮って入れていく。それを私が別の場所にいながら確認して、同時に補足説明や疑問点などを書き加えていく。私自身はセミナーに出席していないのですが、森さんの議事録を見ながらやりとりするのが共有としては一番早いんですよね。
*ビジネスプラスは、NTTドコモ 法人事業部が取り扱う企業向けアプリケーションパッケージの総称です。Evernote Business もビジネスプラス Evernote Business として提供されています。
――なるほど。後で議事録を見ながら改めて打ち合わせするなどの時間が減りそうですね。
中村:それから、セミナーの資料自体も、共有ノートブックでやりとりしながら作っていきますね。「資料の中身をこんな風にしたい」と思いついたことを書くと、そこに森さんが案を書き加えてくれて、それを見ながら私がまた書いていく。それぞれ全国を回っていると、ヘタするとセミナー当日まで会わないなんてこともあるのですが、それでも資料が滞りなく完成するのです。特に Evernote Business は共有したい人に合わせて権限を付与できるので、2 人だけのノートブックも作れます。そうすると、森さんが私にだけ公開してくれるようなノートも作ってくれたりして、距離感がすごく縮まった気がしますね。
――Evernote Business にはチーム内での距離感を縮める効果があるのですね。
中村:部署内には私を含め 19 名いるので、なかなか個別の時間をとれず苦労していました。同じ部署といっても、なかなかお互いを知る機会ってないですよね。ノートブックを共有することで、お互いの頭の中をのぞいているような感覚が得られるのです。そうすると、「こんな風に脳内を整理しているのか」というような発見があったりして、面白いですね。それから、別の部下から案件について相談を受けたときに、共有しているノート内に内容を入れておいてもらって、そこにアドバイスを添えたりもします。これは好きなタイミング、好きな時間に頭を回転させることができる点でメリットを感じています。
――Evernote Business を挟むことで、チーム内での時間の使い方が効率よくなっているのですね。
中村:加えて、個人、またはチームでの思考のプロセスを記録しておけるというのも大きいですね。私自身はとにかく会議でも勝手に口が動いて、どんどん話が脱線するタイプなのですが、ノートを見ることで自分やチームの考えをもう一度確認することができます。考えたり、頭を整理する時間が普段いかになかったかを、Evernote Business を見て日々反省しています(笑)
Evernote はナレッジワーカーの入り口に最適なツール
――中村さんご自身のプライベートな使い方についても教えてください。Evernote はいつ頃からお使いに?
中村:4、5 年前でしょうか。最初は仕事に限定して使おうとしていたのですが、今はプライベートでも使っています。たとえばイベントの余興で演奏する曲を作るのに思いついた歌詞を書き留めたり、TV でメモしておきたい場面が出たら画面を写真に撮って入れたり、ハマっているオンラインゲームの情報をウェブクリップしたり、本業のカラオケ営業で歌う曲リストをメモしたり、最近だと年末に年賀状のデザインを作って、それを保存しておいたりといった感じですね。
――本当に多彩な使い方ですね。
中村:Evernote というと、ノートという名前から「メモ」を連想するかもしれません。だから最初はそこから入る人も多いでしょう。しかし、そんな風に用途を決めてしまうこと自体がよくないのかなと思っています。ひょっとすると、Evernote Business という名前も用途を限定してしまう一面があるかもしれませんね。本当は入れるものは何でもよくて、思ったことを一言入れるだけでもいいし、ちょっと撮った写真を入れるのもいい。自分の中の発想を何でも入れていいというところが、Evernote の非構造化インターフェースの長所ですからね。
――中村さんの Evernote の使い方を伺っていると、仕事とプライベートをあまり明確に分けていない印象があります。
中村:これはその人の考え方にもよりますが、私は仕事とプライベートの境目は作らないようにしています。日本人って仕事とプライベートを分ける人が多いのですが、ナレッジワーカーであれば常に仕事もプライベートも同じ感覚を持っているべきと思うのです。そうなると、しっかり自立して、自分自身をしっかりと管理する必要がありますが、Evernote はそのための入り口として最適です。様々な使い方ができて、仕事とプライベートで分ける必要もない。幅が広く、懐が深いサービスです。その点を私たちもアピールしていきたいし、ぜひビジネスで使っていただきたいですね。