使い方と事例

Evernote Business で、先生、生徒、保護者をつないで生産性を高める

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業種・職種を問わず導入が進んでいる Evernote Business。実は学校でもご活用いただいています。沖縄尚学高校・付属中学校で教鞭をとる上野浩司先生は、ご自身だけでなく生徒さんとも Evernote Business を活用して生産性を高めているのだとか。学校という場で Evernote Business がどのように役立っているのか、お話を伺いました。

Evernote を使い始めたのは、シリコンバレーで知り合った人が皆使っていたから

——学校で Evernote Business を使っていただいているとのことですが、上野先生ご自身はそれ以前から Evernote ユーザでしたか?

上野:ええ、かなり前から個人で Evernote を使っていました。それを職場でも使いたいと考えて、1 年ほど前から Evernote Business に切り替えたのです。

——Evernote を知ったきっかけは?

上野:Evernote を使い始めたきっかけは、生徒を引率してシリコンバレーに行ったとき、向こうで知り合った人たちが皆使っていたからなんです。

——それは修学旅行か何かで?

上野:いえ、アイアーン沖尚(iEARN Okisho)という部活動の一環です。アイアーンは世界最大の教育ネットワークで、国際協働学習を支援するプログラムを提供しています。本来は授業の中でやりたいのですが、教育課程は厳しく決まっており、日本ではなかなか授業に組み込むことができません。それで、部活動として、国際交流とともに被災地支援活動などを行っているのです。過去にアイアーンの生徒たちとは 30 ヶ国ほどまわり、アイアーンの世界大会に参加するなど、様々な体験的な活動をしてきました。シリコンバレーツアーもその活動の一つです。

——なるほど。そしてシリコンバレーで Evernote に出会われたのですね。

上野:Evernote 自体は知っていましたが、それまでは登録だけしてほとんど使っていなかったのです。使ってみるととても便利で、どんどんはまってしまい、Evernote のイベントやユーザ会を回ったり、たくさん本を読んで学んだりしました。

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忘れがちな「生徒の良かった探し」を Evernote Business で共有したい

——そして Evernote を職場にも導入していただいたわけですが、どんな使い方を想定されていたのでしょうか。

上野:学校には先生同士で共有したいデータがたくさんあります。たとえば「教育ネタ」や「生徒の良かった探し」ですね。

——生徒さんの良かった探し?

上野:そう、学級担任は通知表や三者面談で、生徒のいい情報を保護者に伝えたいと考えています。でも、担任が自分のクラスの生徒を全部見ることはできません。「英語の苦手な生徒が、理科の時間にはこんなにがんばっている」ということは、理科の先生しか知らない。そういう情報を担任に伝えることがとても大事です。たとえば「○○さんが今日、すごくいいアイデアを出した」とか「○○さんが廊下でこんな風に友だちを手伝っていた」とかですね。しかし、こういう話は口頭で伝える程度で終わることがほとんど。担任も全て覚えているわけではない。そこでクラスごとにノートブックを作って共有しておき、そこに生徒の良かったことを気づいた先生がどんどん入れておくわけです。学期末にここを開けば、生徒のちょっといい話がある。その情報が、通知票や三者面談などにも反映できると思います。

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——なるほど、生徒さん一人ひとりの情報を頭で覚えておくのは大変ですよね。

上野:それから保護者との共有も提案していきたいと思っています。たとえば学校からのプリントを担任がスマホで撮影して、保護者との共有ノートに入れておくといった使い方です。一応、PDF で保存したものを学校の専用サイトにアップしてはいるのですが、保護者がそれを見るにはいちいち ID とパスワードが必要ですし、スマートフォンにもまだ対応していないんです。それは手間なので、Evernote を使っていただけるといいなと。

——学校は保護者あてのプリント類が多いですからね。

上野:そうですね。たとえば給食のメニューなどは便利だと思います。保護者の方は、給食のメニューを見てから夕飯の買い物をされることが多いんです。Evernote なら、スーパーにいても手軽に確認できますからね。

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時間割や届け出の書類、答案用紙……入れるものは様々

——Evernote Business について、先生方の反響はいかがでしょう。

上野:積極的な共有まではまだ行っていなくて、今は個人レベルで使ってもらっている状態です。これから講習などを通して、共有することの良さを一緒に学んでもらおうと思っています。

——上野先生個人としてはどんな使い方を?

上野:助かっているのは時間割の確認ですね。時間割には A と B の 2 パターンあって、その週でどっちになるかが違うんです。時間割すべては覚えられないので、Excel を Evernote に保存して必要なとき検索で探しています。

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ScanSnap を買ってからは、職員会議の記録や年休・病休の届け出などを入れています。Evernote に入れて確認できるようにしておくと、現段階で何時間休んでいるのかがカウントできて便利です。

テストが終わると、生徒の答案用紙をすべてスキャンして、クラスのタグをつけて保存しています。後から一人ひとりの結果を見返すのに便利なんです。Web クリッパーもすごく使っていて、ブックマークの必要性がなくなりました。

また、ノートが 1,000 を超えるとコンテキスト機能が面白くなりました。Web クリッパーをインストールしたブラウザで Google 検索すると関連する自分のノートが表示されるのですが、何が出てくるのか自分でわからなくて楽しいんです。「記憶の中から生まれる新しい知恵」を Evernote が引き出してくれるんです。

Evernote を使うと、とにかく楽しい!

——ありがとうございます。それから、先生方だけでなくアイアーンの生徒さんとも Evernote を使われているとか。

上野:ええ。生徒たちは「iEARN 共有」というノートブックを自発的に作り、共有して使っています。たとえばアイアーンの活動でピクサーに行ったとき、トイ・ストーリーの進化について紙にまとめてきた生徒がいたんですね。それをそのままスマホで撮影して Evernote に入れ、プレゼンモードにして投影して発表させました。生徒によってスマホで書くのが好きな子もいれば紙に書くのが好きな子もいるので、そこは生徒を尊重します。発表時に Evernote を活用すれば紙でも他の人に大きく見せられます。

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アイアーンの活動で移動するときは、生徒のパスポートや E チケット、泊まるホテルの情報などもすべて生徒たちと共有しています。これなら万が一迷子になっても、自分でたどり着けるんですよ。Evernote を使う前はすべて紙に印刷して配布していましたからね……。

——先生、生徒、保護者という立場に関係なく、共有しておくと便利なものがたくさんあることがわかりました。

上野:生徒や保護者に、「Evernote を使うと、とにかく楽しいんだ!」ということを伝えていきたいですね。Evernote は何でもできるツールですが、「何でもできるよ」と言ってもどうしたらいいかわからない人が多いと思うので、とりあえず Web クリップと写真を撮って共有するという二つのやり方から教えていきたいと思っています。

——ありがとうございました。

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